講演情報
[P1-05]アドバンスコース受講前後での療法士の用いる言語の変化の調査
〜2025年度運動器アドバンスコース(岡山・対面)の受講〜
*山本 航大1、坂本 隆徳1、杉原 和也1 (1. 医療法人紅萌会 福山記念病院)
【はじめに】
認知神経リハビリテーションの実践にあたっては、患者との対話が重要であり、言語を用いて患者の経験を評価・介入することが求められる。2025年度運動器疾患アドバンスコース(岡山・対面)(以下:運動器アドバンス)の受講前後で療法士の用いる言語に変化があるか、調査を行った。受講後には患者の内部観察に関する言語に一部変化を認めたため報告する。
【方法】
対象は運動器アドバンスを受講した当院理学療法士(以下:PT)3名とした。受講前後で各人が担当していた運動器疾患患者の練習場面をICレコーダーで録音した。各々の練習場面はPT1(臨床経験3年、ベーシックコース受講歴あり):起立着座練習・歩行練習場面、PT2(臨床経験1年、コース受講歴なし):膝関節可動域練習・歩行練習場面、PT3(臨床経験6年、ベーシックコース受講歴あり):膝関節可動域練習・歩行練習場面であった。練習時間はPT1:60分、PT2・3:40分であった。録音内容から各PTの発言を抽出し逐語録を作成した。作成した逐語録からKH Coderを用いて、名詞・動詞・形容詞における頻出語を抽出した。また、3名に共通した頻出語がどのように使用されていたかを調査した。
【結果】
3名に共通した頻出語として、「感じ」が抽出された。また、受講前は頻出語上位に動詞が多く使用されていたが、受講後は名詞(左足やつま先等)、形容詞(硬い等)を多く認め、動詞は減少していた。内部観察のために「感じ」を用いた回数はそれぞれ受講前後で変化し、PT1:前5-後4回、PT2:前0-後8回、PT3:前2-後6回であった。
【考察】
頻出語に「感じ」が抽出されたが、「いい感じですよ」と、内部観察以外の用途も含まれ、文脈を考慮する必要性が示唆された。コース受講後には動詞の減少、名詞と形容詞の増加を認めたが、身体部位や身体の方向に関するもの等であり、患者の注意を更に焦点化し、詳細に患者の経験を探ろうとしたためではないかと考えられる。コースのプログラムには実症例に基づいた実技の紹介、受講生同士での議論・実践があったため、内部観察に対する理解が深まり、臨床場面での言語に変化があったのではないかと考える。今後は頻出語のみではなく文脈に着目した解析や、長期的な変化も調査していきたい。
【倫理的配慮】
本報告の目的や不利益、プライバシー保護等について説明を行い、同意を得た。
認知神経リハビリテーションの実践にあたっては、患者との対話が重要であり、言語を用いて患者の経験を評価・介入することが求められる。2025年度運動器疾患アドバンスコース(岡山・対面)(以下:運動器アドバンス)の受講前後で療法士の用いる言語に変化があるか、調査を行った。受講後には患者の内部観察に関する言語に一部変化を認めたため報告する。
【方法】
対象は運動器アドバンスを受講した当院理学療法士(以下:PT)3名とした。受講前後で各人が担当していた運動器疾患患者の練習場面をICレコーダーで録音した。各々の練習場面はPT1(臨床経験3年、ベーシックコース受講歴あり):起立着座練習・歩行練習場面、PT2(臨床経験1年、コース受講歴なし):膝関節可動域練習・歩行練習場面、PT3(臨床経験6年、ベーシックコース受講歴あり):膝関節可動域練習・歩行練習場面であった。練習時間はPT1:60分、PT2・3:40分であった。録音内容から各PTの発言を抽出し逐語録を作成した。作成した逐語録からKH Coderを用いて、名詞・動詞・形容詞における頻出語を抽出した。また、3名に共通した頻出語がどのように使用されていたかを調査した。
【結果】
3名に共通した頻出語として、「感じ」が抽出された。また、受講前は頻出語上位に動詞が多く使用されていたが、受講後は名詞(左足やつま先等)、形容詞(硬い等)を多く認め、動詞は減少していた。内部観察のために「感じ」を用いた回数はそれぞれ受講前後で変化し、PT1:前5-後4回、PT2:前0-後8回、PT3:前2-後6回であった。
【考察】
頻出語に「感じ」が抽出されたが、「いい感じですよ」と、内部観察以外の用途も含まれ、文脈を考慮する必要性が示唆された。コース受講後には動詞の減少、名詞と形容詞の増加を認めたが、身体部位や身体の方向に関するもの等であり、患者の注意を更に焦点化し、詳細に患者の経験を探ろうとしたためではないかと考えられる。コースのプログラムには実症例に基づいた実技の紹介、受講生同士での議論・実践があったため、内部観察に対する理解が深まり、臨床場面での言語に変化があったのではないかと考える。今後は頻出語のみではなく文脈に着目した解析や、長期的な変化も調査していきたい。
【倫理的配慮】
本報告の目的や不利益、プライバシー保護等について説明を行い、同意を得た。
