講演情報

[10保-ポ-05]修学旅行のリスク高負荷な活動の量的可視化

*内田 良1 (1. 名古屋大学)
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本研究の目的は、学校の修学旅行における児童生徒の身体的負荷を、統計資料の二次分析を通じて明らかにすることである。遠足や修学旅行などの校外学習は、その歴史的経緯、具体的実践や教育効果に着目した研究は蓄積されてきたものの、児童生徒の身体的負荷等のリスクを明らかにしたものは数少ない。本研究ではとくに集団宿泊行事に焦点を絞り、児童生徒の身体的リスクの一端を量的に可視化し、リスクが高まる背景を考える。日本スポーツ振興センター刊『学校の管理下の災害』では、各年の医療費支払い件数について、活動別の数値が集計されている。最新の令和7年版(2024年実績の件数)の「疾病」カテゴリでは、「修学旅行」ならびに「その他集団宿泊的行事」の合計数は、小学校で1153件、中学校3044件、高校で3382件である。「体育(保健体育)」は、小学校で3528件、中学校3384件、高校で1972件である。修学旅行等における疾病件数は、中学校では保健体育とほぼ同等、高校では保健体育よりも多い(ただし、夜間を含めて学校管理下であることから、日中だけの学校の活動より医療費支払いの件数は多くなる点には留意が必要である)。また、保健体育を1としたときの修学旅行等の数値は、2010年代と比べて高くなっている。疾病の件数全体に占める修学旅行等の割合も徐々に増加している。中学校や高校では2泊以上の日程で、計画が組まれる。さらに、修学旅行は集合時刻が早く、解散時刻が遅い。一例として、ウェブ上にひな形として無料公開されている中学校用の「修学旅行のしおり」を参照すると、旅程1日目の朝6時30分に学校の体育館に集合と記されている。解散式は、旅程3日目の20時30分に開始である。児童生徒は、体調がややすぐれない場合でも多少の無理をして参加すると考えられることから、現行の過密日程を見直す必要があると考えられる。

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