講演情報
[10保-ポ-11]映像教材を用いた反復学習が一次救命処置教育の定着度に及ぼす影響
*北 哲也1、宇野 直士2、石飛 朱萌1 (1. 徳山工業高等専門学校、2. 山陽小野田市立山口東京理科大学)
一次救命処置(BLS: Basic Life Support)教育によって獲得した知識、技術および救助意識は、時間経過に伴い低下することが知られている。しかし、実習を伴うBLS再教育は、教材、時間、教員負担等の制約により頻回実施が難しい。そのため、学校現場で実施可能な継続的な教育手法の確立が必要である。そこで本研究では、映像教材を用いた反復学習がBLSの理解度・救助意識等の定着度に与える影響を検証することを目的とした。対象者は、A高等専門学校の学生10名とした。初回は実習形式(人体モデル、AEDトレーナーを使用)のBLS教育を受講し、その後、14か月間に3回(実習後7か月、11か月、14か月)の映像学習を実施した。映像教材は、実習の内容(反応の確認・救援の依頼「119番通報とAEDの手配」・呼吸の確認・胸骨圧迫・人工呼吸・AEDの使用)を体育教員の実演・解説付きで約20分にまとめたものであった。なお、映像の視聴は集合形式ではなく、対象者がPC等を用いて個別視聴した。各学習の前後で、BLS手順の理解度、スキルの自己評価、救助意識に関して5件法でのアンケート調査を実施した。その結果、実習後7か月時点で、胸骨圧迫および人工呼吸の得点は有意に低下した。映像視聴後は、実習直後と同程度の得点まで回復し、11か月後、14か月後においても同様の傾向を示した。また、11か月後、14か月後における映像視聴前の点数は、前回の映像視聴後から低下するが、有意な低下ではなかった。以上より、実習を伴わない映像学習であっても、定期的に反復して実施することで、BLSの理解度やスキルの自己評価を一定水準に維持できる可能性が示された。
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