講演情報

[03心-ポ-38]教科体育におけるフィードバックの認知と学習成果および運動有能感との関連

*山本 浩二1、中須賀 巧2、尼子 尚公3 (1. 愛知淑徳大学、2. 兵庫教育大学、3. 関西福祉大学)
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本研究の目的は,体育授業におけるフィードバック(FB)の認知と学習成果,運動有能感との直接的および間接的な関連を検討することであった。調査は,2025年12月に実施した調査において不備なく回答した中学生913名を対象として実施した。調査内容は「FB認知測定尺度」(称賛、助言、授業態度に対する注意、運動技能に対する指摘 山本ほか、2022)と小野ほか(2018)を参考に作成した「体育授業の学習成果を評価する項目群(学習成果)」,そして岡沢ほか(1996)の「運動有能感尺度」であった。分析の際,称賛と助言を肯定的FB、授業態度に対する注意と運動技術に対する指摘を否定的FBとし、運動有能感への直接的な関連と学習成果を媒介した間接的な影響を検討した。分析の結果,FBの認知を起点とした分析モデルの適合度は,基準を満たす値が一部認められなかったものの,先行研究の知見に鑑みて採用することにした。次いで,運動有能感への影響について,肯定的FBにおいて直接的に正の影響(.81)を,また学習成果を媒介とした間接的に正の影響(.48)をそれぞれ示した(p<.05)。一方の否定的FBにおいて,運動有能感には影響(.00)を示さず,学習成果には有意な負の影響(-.08)を示した(p<.05)。これらのことから,教師や生徒同士において学習に対する称賛や運動技術の修正を行う等の言葉がけを行うことは,学習成果の向上とともに,運動に対する内発的動機づけを高めるために有効であることが示唆された。一方で,生徒に対する授業態度の叱責や運動技術への指摘は学習成果に負の影響を与えるものの,体育授業中には否定的FBが必要な場面があることも予想され,その取り扱いには十分な検討が必要であると考えられる。

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