講演情報
[03心-ポ-70]保護者がスポーツ指導者による体罰を黙認する理由
*上野 耕平1、伊藤 麻由美2 (1. 香川大学教育学部、2. 帝塚山大学法学部)
スポーツ指導者による体罰が未だに後を絶たない。しかし指導者を対象としたこれまでの調査結果(上野、2020;2021)は、保護者が指導者による体罰を黙認、もしくは見逃していた可能性を窺わせるものであった。保護者が体罰を黙認、もしくは見逃さざるを得ない理由を明らかにすることは、体罰の機会をなくす上で重要である。そこで本研究では、これまでにスポーツ指導者による子どもへの体罰を目撃したことのある保護者240名(父親・母親各120名)を対象にオンライン調査を行い、保護者がスポーツ指導者による体罰を黙認、もしくは見逃す理由について明らかにすることを目的とした。
調査の結果、体罰を目撃した際に黙認、見逃したことのある保護者は189名、見逃したことがない保護者は51名であった。そして体罰を黙認、見逃した理由として挙げられた227件の回答について内容の類似性に基づいて分類した結果,6つのカテゴリー(指導者への恐怖感、周囲との関係性憂慮、子どもへの不利益懸念、問題への関与回避、体罰に対する認識不足、体罰の是認)が導き出された。また保護者の行動によって指導者による体罰の頻度に有意差が認められ、常習的に体罰を働く指導者への効果は確認できないものの、それ以外の指導者の体罰については保護者が何らかの行動を起こすことにより抑止できる可能性が認められた。
例えスポーツ指導者が体罰を厭わない(子どものことを考えての体罰は許されると考える)人物であったとしても、そうした人物から子どもを守るためには保護者による行動は不可欠である。わが子への体罰を前に沈黙する、あるいは見逃さざるを得ない保護者の立場や心情を汲んだ方策を検討することにより、より効果的に体罰を抑止できると考えられた。
調査の結果、体罰を目撃した際に黙認、見逃したことのある保護者は189名、見逃したことがない保護者は51名であった。そして体罰を黙認、見逃した理由として挙げられた227件の回答について内容の類似性に基づいて分類した結果,6つのカテゴリー(指導者への恐怖感、周囲との関係性憂慮、子どもへの不利益懸念、問題への関与回避、体罰に対する認識不足、体罰の是認)が導き出された。また保護者の行動によって指導者による体罰の頻度に有意差が認められ、常習的に体罰を働く指導者への効果は確認できないものの、それ以外の指導者の体罰については保護者が何らかの行動を起こすことにより抑止できる可能性が認められた。
例えスポーツ指導者が体罰を厭わない(子どものことを考えての体罰は許されると考える)人物であったとしても、そうした人物から子どもを守るためには保護者による行動は不可欠である。わが子への体罰を前に沈黙する、あるいは見逃さざるを得ない保護者の立場や心情を汲んだ方策を検討することにより、より効果的に体罰を抑止できると考えられた。
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