講演情報
[09コ-ポ-07]スポーツの競技レベルによる研究対象者分類の現状と対象者フレームワークの適用
*横尾 英恒1、田中 丈太郎1、千葉 寛樹1、吉川 智慧子1、小林 桜太1、園部 優月1、栂 蒼心1、水落 文夫2 (1. 日本大学大学院、2. 日本大学)
スポーツに関する研究の多くは、対象者(サンプル)の「競技レベル」を全国や国際といった大会出場経験のみで分類したり、「エリート」選手を国内レベルまで広げて適用している。多用されるこれらの用語は、スポーツの多様性や競技能力の幅広さにもかかわらず、定義は主観的であり共通の見解に基づき表現されていない。本研究の関心は,わが国のスポーツ領域の研究を支える妥当性の高い分類フレームワークの普及にある。海外では、Swann et al.(2015) が、従来的方法の批判から、エリート選手の包括的な定義方法と分類モデルを提案した。そして、McKay et al.(2022)は、画一的な分類法による課題を指摘して、座位中心者からワールドクラスの選手まで、スポーツの関わり方や競技力の連続体から6段階(Tier0-5)に分類するフレームワーク(6-tiered Participant Classification Framework: PCF)を開発した。これはスポーツ種目などの違いを包括して柔軟に分類できることから、運動・スポーツ領域全般の研究に広く活用されると予想される。ただし、わが国で普及するには、いくつかの評定要素を調整する必要がある。そこで、まずはわが国の現状を知るため、分類方法が明記された直近2年間の学術論文25編を抽出した。このうち、11編が大会出場経験、7編が集団内のレギュラーといった立場、「エリート」の適用は6編、全国レベルから主要国際大会入賞までであった。PCFの評定要素である大会規模、ランキング、トレーニング量と期間、競技スキル習熟度の記述は、質的研究を除きほとんど確認できなかった。次に、3つのスポーツ種目について、Tier 2-5を分類するための評定要素と方法を日本版として調整したフレークワークを試作し、その妥当性を従来的な大会出場に依った分類法と比較した。
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