講演情報

[09コ-ポ-15]大学サッカー部員におけるプレー中の状況判断を模した課題に対する平衡能力系コオーディネーショントレーニングの効果検証の試み

*漆原 良1 (1. 立命館大学)
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近年、日本国内でも様々なコ(オ)ーディネーショントレーニングの実践例が見られる。その中でも荒木(2008)の提唱する「くの字運動」「Sの字運動」を中心とする平衡能力系コオーディネーショントレーニングは、園児や児童、高齢者等、多様な対象で様々な指標で運動能力に対する効果検証が試みられ、一部では改善可能性も示されている。このことは、多様な対象に共通し、直接・間接的に広範な運動能力に影響しうる能力を変化させる可能性をうかがわせる。しかし、専門的な競技経験者に対する報告は限られていることから、10年以上の競技経験を有する大学サッカー部員を対象に効果検証を試みた。部員を7名ずつに分け、一方には前方から転がってくるボールを蹴り返す練習(CTL群)、もう一方には「くの字運動」「Sの字運動」と固定された、もしくは可動するパイプに乗る練習(COT群)を行わせ、その前後で、3つの課題を行い、以下の結果を得た。木柱上を後ろ向きに移動する時間を指標とする動的平衡課題ではCOT群に練習前後での時間短縮が見られた。キックの正確性評価を想定した、前方から転がってくるボールを事前に指定された左右いずれかのゴールに蹴り込む単純反応課題では、左ゴールを狙う場合にCTL群に練習前後での得点の増加が見られた。プレー中の視野確保を想定した課題として、前方からボールが転がってくる直前に前方上方の左右にあるライトの点灯に応じて左右いずれかのゴールを狙うかトラップする反応を求めた選択反応課題では両群に明確な違いは見られなかった。これらの結果から、今回行った平衡能力系コオーディネーショントレーニングは短時間で動的平衡能を改善しうる可能性があるが、競技のより臨床的な能力改善のためにはスキルトレーニングを合わせて実施する必要性も考えられた。しかし、先例のない指標を用いており、練習内容、評価方法とも今後さらに検証が必要である。

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