講演情報
[09コ-ポ-51]輻射熱の有無が同程度の湿球黒球温度環境での中強度走運動中の体温調節反応および温熱感覚におよぼす影響
*山下 直之1、永井 暉之2、吉村 颯馬2、久米 雅3 (1. 京都工芸繊維大学、2. 京都工芸繊維大学大学院、3. 京都文教短期大学)
本研究は輻射熱の有無が同程度のWBGT環境での走運動中の体温調節反応と温熱感覚におよぼす影響を検討することとした.12名の若年男性を対象に,対象者の背側に輻射熱を照射するSolar条件と輻射熱無しのNo-Solar条件(ともにWBGT約28℃),さらに対照条件としてSolar条件と同等の温湿度条件(CON,WBGT約25℃)にてトレッドミル上を50%最大酸素摂取量の走速度で1時間走行した.その間に直腸温,皮膚温,胸・背部の局所発汗量および腹側・背側の温熱感覚を測定した.さらに体重減少量を測定した.直腸温は運動の終盤にSolar条件とNo-Solar条件がCON条件と比較して有意に高値を示した(p<0.03).平均皮膚温では,Solar条件が最も高く,次いでNo-Solar条件,そしてCON条件の順であった(p<0.03).胸部発汗量については,運動の中盤までSolar条件が他の条件よりも多かったが(p<0.05),終盤では有意差がなくなった(p>0.09).背部発汗量では,運動の序盤のみSolar条件が他の条件よりも多かったが(p<0.03),中盤以降は条件間に有意差はなかった(p>0.12),1時間当たりの体重減少量については,No-Solar条件が最も多く(p<0.05),次いでSolar条件,そしてCON条件の順であった(p<0.05).背側の温熱感覚はSolar条件がNo-Solar条件やCON条件と比較して高い傾向を示した(p<0.05).腹側の温熱感覚はNo-Solar条件が60分時点のみCON条件と比較して有意に高い値を示した(p=0.03).これらのことから,同程度のWBGT環境であっても,輻射熱への暴露は直腸温には明確な影響がなかった一方で,平均皮膚温,局所発汗量,および背側の温熱感覚を増大させることが示唆された.
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