講演情報
[04生-ポ-01]右膝骨腫瘍掻把術後の膝関節拘縮改善に対する水中リハビリテーションの効果 ―症例研究―
*花井 篤子1 (1. 北翔大学)
本研究は、右膝骨腫瘍掻把術後に生じた膝関節拘縮に対する水中リハビリテーションの効果について、症例研究を通して検討することを目的とした。対象は大学生1名であり、2025年8月に右膝骨腫瘍掻把術を受けた。術後18日間の入院加療後に退院し、膝関節拘縮予防を目的として、医師および理学療法士の指導のもと、関節可動域訓練および筋力訓練を開始した。退院時は歩行時に松葉杖を使用していたが、2週間後より道外での大学生活および一人暮らしを控えていたため、日常生活動作の早期改善が必要であった。そこで医師の許可を得て、院内リハに加え、水中リハを計6回実施した。評価項目は患部痛VAS、右膝関節屈曲角度、水中での右下肢挙上保持時間、および歩行動作とした。第1回水中リハ(退院4日後)では、入水前の患部痛VASは40 mm、右膝関節屈曲角度は70°であった。水中では補助付き前歩行、側方歩行、後方歩行を実施し、右下肢挙上保持時間は0.5秒であった。第2回(退院後6日)ではVAS 36 mm、膝関節屈曲角度80°となり、補助なし歩行、膝・股関節屈曲伸展運動、バタ足、自由遊泳を実施した。右下肢挙上保持時間は3秒であった。第3回(退院後7日)ではVAS 30 mm、膝関節屈曲角度85°となり、右下肢挙上保持時間は10秒以上に延長した。その後も改善傾向を示し、第4回(退院後11日)はVAS 28 mm、膝関節屈曲角度90°、第5回(退院後12日)はVAS 20 mm、95°、第6回(退院後14日)はVAS 15 mm、100°に達した。また、歩行動作においても改善傾向が認められた。本症例より、術後早期に実施した水中リハは、疼痛軽減、膝関節可動域改善、および歩行動作改善に寄与する可能性が示唆された。浮力による荷重軽減や水抵抗を活用した運動環境は、術後早期の機能回復支援として有用である可能性が考えられる。
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