講演情報
[04生-ポ-04]陸上長距離ランナーにおけるMCT1T1470A多型と高強度インターバルトレーニング時における筋再酸素化動態および乳酸クリアランス特性との関連性
*関 星汰朗1、小林 哲郎2,1、保科 光作3、黄 仁官1 (1. 日本体育大学、2. 育英大学、3. 慶応義塾大学)
【背景・目的】陸上長距離ランナーでは、高強度インターバルトレーニング(HIIT)が持久性パフォーマンス向上に用いられている。近年,近赤外分光法を用いた筋酸素飽和度(SmO₂)の評価が注目されている。また,乳酸輸送担体であるMonocarboxylate Transporter 1(MCT1)は乳酸輸送に関与し,MCT1 T1470A多型は運動パフォーマンスとの関連が報告されている。しかし,HIIT時の筋再酸素化動態との関連は十分に検討されていない。そこで本研究では,長距離ランナーを対象に,MCT1T1470A多型に着目し、HIIT時の筋再酸素化動態および乳酸クリアランス特性を探索的に検討することを目的とした。【方法】本研究の対象者は、大学男子長距離ランナー11名とした。対象者はHIIT(4分走+3分回復×4セット)を実施し,各ステージにおけるSmO₂および血中乳酸濃度を測定した。SmO₂指標として、脱酸素化量,回復量,回復率などを算出した。また,1ステージ目の総回復量に対する3ステージ目の総回復量の割合を回復維持率として算出した。さらに,血中乳酸低下率およびincremental area under the curve(iAUC)を算出し,AA型群およびT-allele群で記述的に比較した。【結果】SmO₂回復動態には大きな個人差が認められた。特に回復維持率では,後半ステージの回復維持または増強を示す対象者が認められ、AA型で高値を示す傾向が認められた。一方、血中乳酸低下率およびiAUCには群間差は認められなかった。【結論】同程度の競技レベルを有する陸上長距離ランナーにおいて,MCT1T1470A多型による乳酸クリアランス特性の明確な差異は認められなかった。一方,筋再酸素化動態には大きな個人差が認められ,反復高強度運動時の局所酸素動態と関連する可能性が示唆された。
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