講演情報

[健康福祉-B-04]生存のための身体的相互依存という文脈(人)スペイン・カタルーニャのアソシエーション研究からの試論

*岩瀬 裕子1 (1. 東京外国語大学)
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イベリア半島に位置するスペインは「スポーツの王」と言われるサッカーで有名な国である。その国を代表するFCバルセロナやレアル・マドリードはいずれもアソシエーションと呼ばれる非営利の会員型組織として知られ、日本では民主主義の一つの理想形と語られることがある。しかし、サッカー以外の活動、つまりは会員の生活にかかわる諸問題に対して、いかに共同して対処してきたかについては触れられることが少ない。発表者は、2011年より、独立運動の機運が根強いカタルーニャ州において、アソシエーションとして制度化される以前の、さらにはアマチュア主義を基盤とする、民俗的な身体実践の継承集団に参与してきたが、ともにからだを動かし、アソシエーションにまつわる文献調査を続けるなかで、「生存」という身体の有限性と不平等にかかわる文脈への理解が欠かせないものだと考えてきた。地域での孤立や不登校、自死の若年化などが問題視されながらも、なかなかリスクをとって集団的な身体実践を継続するのが難しくなっている我が国において、スポーツ・身体活動が果たせる役割はどこにあるのか。身体的相互依存という「集団」の力が持ちうる諸側面について社会人類学的な観点から試論を投げかけ、みなさんと意見を交わしたい。なお、本発表はKAKENの基礎研究(S)「社会性の起原と進化:人類学と霊長類学の協働に基づく人類進化理論の新開拓」の若者研究会や学術変革領域研究(A)「密着した身体接触を続ける中間集団の生涯観―高齢化するスペイン・カタルーニャから」、若手研究「スペイン・カタルーニャにおけるアソシエーションの起源と歴史に関する研究」などの成果の一部である。

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