講演情報

[健康福祉-B-06]インクルーシブな走運動授業を目指して(教)牽引走授業が知的障害特別支援学校生徒の疾走パフォーマンスを向上させるか

*松村 昌紀1、岩井 祐一2、伊藤 信之3、直井 清貴4、原 英喜5,6、森山 進一郎6 (1. 東京学芸大学大学院、2. 仙台大学、3. 横浜国立大学、4. 東京学芸大学附属小金井中学校、5. 國學院大學、6. 東京学芸大学)
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【背景】知的障害児は協調運動に課題が多く、短距離走における姿勢の維持などの身体操作に難しさがある。進行方向と逆方向に負荷をかけるレジスト走は、前傾姿勢を促すなどの疾走能力の改善効果があり、これまで我々は、定型発達中学生が対象の研究に取り組んできた。しかし、知的障害児を対象として、同様のレジスト走が疾走パフォーマンスに及ぼす影響を検討した研究は十分に行われていない。そこで、本研究では、知的障害特別支援学校中学部の生徒を対象に、定型発達中学生と同様の教具を用いたレジスト走の効果と障害児における走運動授業としての適応可能性を検証することを目的とした。【方法】特別支援学校中学部生徒10名を対象に、牽引装置を用いたレジスト走を取り入れた短距離走授業を5回実施した。介入前後に50 m最大努力走を行い、側方からパンニング撮影した映像から10mごとのタイム(s)、疾走速度(V, m/s)、ステップ長(SL, m)、ステップ頻度(SF, Hz)、支持時間(ST, s)、滞空時間(FT, s)を算出した。【結果】知的障害特別支援学校中学部の生徒に行ったレジスト走を取り入れた授業は円滑に実施可能であった。50 m走タイムは、介入前が13.07±0.83 s、介入後が13.01±0.72 sであり、有意な変化はなかった。10mごとの各指標はV、SF、STでは地点の有意な主効果があり、時期の主効果および、交互作用はなく、SLでは、時期および地点の主効果,交互作用はいずれもなかった。FTは有意な交互作用があり、単純主効果の検討の結果、10m地点でのみ介入後(0.10±0.02 s)は介入前(0.08±0.02 s)より有意に高値を示した。【結論】レジスト走授業によって、知的障害のある中学生の疾走時における滞空時間が変化した。定型発達児と共通の教具を用いた実践を通して、インクルーシブな走運動授業の構築に向けた示唆が得られた。

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