講演情報

[健康福祉-B-02]地域在住高齢者における将来の要介護発生と関連する歩行指標(介)

*立石 麻奈1,2、小坂井 留美3,1 (1. 国立長寿医療研究センター、2. 名古屋大学大学院医学系研究科、3. 北翔大学)
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【背景】歩行速度は要介護など有害転帰の予測因子として知られ、歩幅と歩調から構成される指標である。各成分は異なる生理学的背景を有するため、個別に評価することで要介護リスクを多角的に把握できる可能性がある。本研究は、地域在住高齢者を対象に、歩行速度、歩幅、歩調と要介護発生との関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第2次調査(2000~2002年(以下ベースライン:BL))に参加した認知症の既往がなく、要介護認定を受けていない高齢者758人(65-82歳、男性51.0%)を対象とした。歩行指標は10m通常歩行により測定し、歩行速度(m/s)、歩幅(cm)を身長で除した歩幅身長比(%)、歩調(歩/分)を算出した。要介護発生は、BLから2022年1月までに要介護1以上の新規認定を受けた時点とした。Cox比例ハザードモデルを用いて、歩行指標の要介護発生に対するハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を年齢、性別、疾患既往、筋力などの共変量を調整し算出した。
【結果】追跡期間の中央値は13.1年(最大追跡年数21.8年)であり、60.8%の参加者が追跡期間中に要介護を発生した。BL時の歩行速度の平均値は1.25±0.18m/s、歩幅身長比は42.0±4.7%、歩調は115.5±11.4歩/分であった。要介護発生のハザード比は歩行速度が速いほど低く(HR, 0.40; 95% CI: 0.24−0.68)、歩幅身長比が大きいほど低かった(HR, 0.96; 95% CI: 0.94−0.98)。一方、歩調については有意な関連が認められなかった(HR, 1.00; 95% CI: 0.99−1.01)。
【結論】地域在住高齢者において歩行速度、歩幅は、その後の要介護発生を予測する可能性が示唆された。

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