講演情報
[競技スポーツ-A-17]機械学習を用いた野球選手の投球速度分類モデルの構築と寄与要因の解明(バ,コ)
*寒野 雄太1、青木 ビクター達哉1、薩摩 拓斗1、川村 卓2 (1. 筑波大学大学院、2. 筑波大学体育系)
【背景】野球選手の投球速度は競技パフォーマンスを左右する重要な要素であり、その規定要因の解明は投球指導の高度化に資する。従来の研究では、相関分析や重回帰分析により投球速度と個別のバイオメカニクス指標との関連が明らかにされてきた。これらの手法では変数間の非線形関係や交互作用を捉えることが難しく、投球のような複合的な動作を統合的にモデル化するうえで限界がある。しかし、機械学習手法を用いて投球速度に関連する寄与要因を定量的に評価した研究は極めて限られている。【目的】本研究では、投球動作の三次元キネマティクスおよびキネティクス指標から投球速度レベルを分類する機械学習モデルを構築する。その結果から、従来の統計的手法では捉えることが困難であった寄与要因を明らかにするとともに、分類手法間における寄与要因の差異を検討することを目的とする。【方法】対象は競技経験5年以上の男子野球選手とする。光学式モーションキャプチャシステム(Vicon社製、250 Hz)および床反力計(Kistler社製、1000 Hz)を用いて、ストレートの投球動作を三次元計測し、投球速度はレーダーガン(Mizuno社製)により計測する。算出した関節角度・関節モーメント・各事象間の時間差を特徴量とし、投球速度に基づき「高速度群」「低速度群」に分類する。分類器には複数の機械学習手法を適用し、汎化性能を評価したうえで、解釈可能AIを用いて各特徴量の分類への寄与を定量的に評価する。【結果および考察】データ収集ならびに解析は現在進行中であり、分類精度および主要な寄与要因については当日報告する。本研究は、投球速度の規定要因の解明に向けて機械学習と解釈可能AIを統合的に適用するものであり、従来の統計的手法による知見との比較を通じて、野球競技における客観的な指導指標の構築に貢献するものと考えられる。
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