講演情報
[03心-ポ-23]卓球サービス課題における心拍反応とフロー体験との関連
*祁 奮捷1、和久井 健吾1、牛山 幸彦1 (1. 新潟大学)
【背景・目的】卓球競技では、試合や練習中にみられる集中状態や没入体験が、競技パフォーマンスに関与する重要な心理的要因の一つとされており、その代表的な概念としてフロー状態が挙げられる。しかし、従来の研究では質問紙による主観的評価が中心であり、競技課題中に変化する心理状態を十分に捉えることには限界があると指摘されている。近年では、ウェアラブルデバイスを用いた生理指標の連続測定が可能となっていることから、本研究では、卓球サービス課題中における心拍反応とフロー体験との関連について検討することを目的とした。【方法】対象は大学卓球選手30名とした。実験では卓球のサービス課題を実施し、ロングサービス3か所、ショートサービス3か所の計6か所の目標落点を設定した。被験者には各10球、計60球のサービスを実施させた。課題実施中は、胸部装着型心拍センサー(Polar H10)を用いて心拍数を連続測定した。課題終了直後には、作業課題版Flow尺度を用いた質問紙調査を実施し、フロー体験を評価した。分析では、フロー得点、サービス成功率、課題中平均心拍数との関連について検討した。【結果および考察】分析の結果、フロー得点と課題中平均心拍数との間には弱い正の相関がみられた(r=.15)。一方、フロー得点とサービス成功率との相関は弱かった(r=.06)。これらの結果から、卓球サービス課題におけるフロー体験は、競技パフォーマンスそのものよりも、課題遂行中の生理反応と関連する可能性が示唆された。また、ウェアラブルデバイスを用いた心拍測定によって、競技中の心理状態を客観的に把握できる可能性が示唆された。
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