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[03心-ポ-57]アスリートの認知的方略が試合中の感情調節とパフォーマンス発揮に及ぼす影響

*藤本 太陽1 (1. 大阪産業大学)
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これまでスポーツ領域では、否定的な思考や感情を低減させることが競技パフォーマンスの向上に有効であると考えられてきた。しかし近年では、認知や感情を一律に変容させる介入が必ずしも有効ではなく、個人特性を考慮した心理的支援の必要性が指摘されている。そこで本研究では、アスリートの認知的方略に着目し、認知的方略の違いが試合中の感情調節方略およびパフォーマンス発揮に及ぼす影響を検討した。調査対象者は大学生アスリート264名であった。調査内容は、認知的方略尺度(外山,2015)、スポーツの試合中における感情調節方略尺度(ERSS;相羽ほか,2022)、競技パフォーマンス自己評価尺度(SCPQ;上野・小塩,2016)であった。分析では、認知的方略尺度の下位尺度得点に基づき階層的クラスター分析を行い、得られた群を独立変数、ERSSおよびSCPQを従属変数とする一要因分散分析を行った。さらに、各群でERSSを独立変数、SCPQを従属変数とする重回帰分析を行った。その結果、認知的方略は方略的楽観主義群(SO群)、防衛的悲観主義群(DP群)、非現実的楽観主義群(UO群)、悲観主義群(RP群)の4群に分類された。ERSSでは、SO群は肯定的再評価が高く、DP群は自責思考、視点の転換、問題解決、反芻が高い得点を示した。重回帰分析の結果、SO群では自責思考が負の影響を示した。DP群では視点の転換および問題解決が正の影響、自責思考が負の影響を示した。UO群では視点の転換が正の影響、自責思考が負の影響を示し、RP群では視点の転換が正の影響、反芻が負の影響を示した。
 以上より、認知的方略の違いによって試合中の感情調節方略の特徴は異なり、パフォーマンス発揮に関連する方略も異なることが示された。これらのことから、心理的支援では、認知的方略に応じた個別的介入が重要であることが示唆された。

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