講演情報

[03心-ポ-61]スポーツ指導者の言葉かけが選手の競技継続とキャリアビジョンに及ぼす影響

*三谷 鈴菜1、工藤 慈士2、林 弘典1 (1. びわこ成蹊スポーツ大学大学院、2. びわこ成蹊スポーツ大学)
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近年,学校の運動部活動において,文部科学省は部活動を学校教育の一環として位置づけ,競技力向上のみならず人間関係形成や社会参加等を通じて,生徒の将来にわたる包括的なキャリア形成能力を育む場として重要視されている.特に,指導者の言葉かけは,選手のやる気を含めた動機づけだけでなく競技継続やキャリアビジョン形成に間接的な影響を持つと考えられる.先行研究では,部活動を通して自身の成長実感が高い生徒ほど進路形成やキャリア形成の成功を志向することが報告されている.また,指導者の肯定的な言葉かけは選手の内発的動機づけを高めることが示されている一方,否定的な言葉かけは競技意欲の低下につながる可能性が示唆されている.しかし,指導者の言葉かけと競技継続意図およびキャリアビジョン形成との関連について,動機づけを含めて検討した研究は知見が少ない.よって本研究では,運動部活動に所属する中学生および高校生を対象として,質問紙法による横断的調査を通じて指導者の言葉かけと認知的要因との関連を検討するとともに,競技継続意図およびキャリアビジョンとの関係性について明らかにすることを目的とした.こうした背景と理論的枠組みに基づくと,指導者による肯定的な言葉かけは選手のコミットメントを高めることで,競技継続と正の関連を示すと仮定する.さらに,内発的動機づけの向上を通じて,キャリアビジョン形成を促進することに寄与すると考えられる.一方で,否定的な言葉かけは内発的動機づけを低下させ,競技継続と負の関連を示すことが示唆され,その結果としてキャリアビジョン形成を阻害する可能性が予想される.したがって,本研究で設定した仮説が支持されれば,スポーツ指導者の言葉かけが選手の競技継続およびキャリアビジョンに及ぼす心理的影響ならびにそれに関する認知的要因について,新たな知見を提供できると考えられる.

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