講演情報
[競技スポーツ-A-21]オリンピック4大会における卓球ワールドクラス男子シングルスのラリーの特徴(コ)ラリー局面に着目して
*坪井 勇磨2、池田 頼信3、吉田 和人1 (1. 順天堂大学大学院、2. 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究、3. 木下卓球アカデミー)
卓球ラリーの特徴を詳細に理解するためには、ラリーの「局面」に着目する視点が重要となる。これまで、卓球ラリーの特徴については、ラリー全体を単一のものとして扱う研究が多かった。そこで本研究では、オリンピック4大会の卓球ワールドクラス男子シングルスを対象に、局面ごとのラリーの特徴がどのように変化してきたかを明らかにした。分析対象は、オリンピック4大会(2012年ロンドン、2016年リオ、2021年東京、2024年パリ)における、ラウンド32以降の攻撃型選手同士が対戦する試合とした。分析試合数は、ロンドンが27、リオが31、東京が30、パリが31であった。ラリー局面を、第1打、第2打、第3打、第4打、第5打以降(第5、7、9…打。サービスからのラリー)および第6打以降(第6、8、10…打。レシーブからのラリー)に6分類し、各局面におけるラリー終了割合を明らかにした。各局面におけるラリー終了割合の大会間差をKruskal–Wallis検定により検討した。その結果、リオのラリー終了割合は、第1打ではロンドンおよび東京と比べ低く、第5打以降では他の3大会と比べ高く、第6打以降ではロンドンおよび東京と比べ高かった(いずれも、p<.05)。これらから、リオのラリー終了構造は、他の3大会と異なることが示唆された。国際大会における使用球の素材は、2014年7月にセルロイドからプラスチックに変更され、リオはプラスチック製ボールを使用する最初のオリンピックであった。リオにみられた特徴的なラリー終了構造は、このボール素材変更の影響を受けた可能性が考えられた。今回の学会では、各ラリー局面における得点率や効果率(得点率から失点率を引いた値)、さらにそれらの勝者と敗者間の差についても報告する。これらの結果を合わせ、卓球ワールドクラス男子シングルスにおける局面ごとのラリーの特徴の推移を考察する。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
