講演情報
[05バ-ポ-03]タブレット端末(iPad mini)を用いたDLT法による三次元動作計測の妥当性検証
*牧野 晃宗1、長野 明紀1 (1. 立命館大学)
近年,スポーツ現場や教育場面において,簡便な動作撮影手段としてタブレット端末が広く利用されている.しかし,タブレット端末で撮影した映像を用いた三次元動作計測の測定精度は十分に明らかでない.また,手動デジタイズを伴う解析では撮影機器の性能だけでなく,測定者によるばらつきも結果に影響する.そのため,複数の測定者による解析結果の一致性を確認する必要がある.本研究では,通常カメラと比較し,タブレット端末で撮像した映像を用いた三次元動作計測の妥当性を複数の測定者による評価を含めた検証を目的とした.タブレット端末にはiPadmini,通常カメラにはRX100Ⅶを用いて,解像度1080p,フレームレート240fpsで撮像した.キャリブレーション精度を比較するために,3.00m×1.20m×2.37mの三次元空間内に設置した既知座標48点を撮像し,DLT法により三次元座標を再構成した.既知座標値と再構成座標値の各軸方向における誤差および対象範囲に対する誤差比を算出した.さらに,運動物体における測定精度を検証するために,異なる速度(低速,高速)で投げられたボールおよびバットスイング時のバットヘッドをデジタイズし,DLT法により三次元座標を再構成した.両機器で再構成された誤差を各軸方向で算出し,条件間で比較した.すべてのデジタイズは4名の測定者が独立して行った.その結果,既知座標点の再構成では,通常カメラおよびiPadminiのいずれも再構成誤差は小さく,高い測定精度が確認された.一方,運動物体の解析では,通常カメラと比較して,iPadminiで撮影した映像では物体の移動速度が高い条件において誤差が大きくなる傾向が確認された.以上より,iPadminiを用いたDLT法による三次元動作計測は,比較的移動速度の低い対象では有用である一方,高速移動する対象では測定精度が低下することが示唆された.
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