講演情報

[05バ-ポ-19]身体成熟度を考慮した小学生ドッジボール選手の投球加速メカニズム上肢エネルギーフローと関節トルクの時系列解析

*本山 清喬1、高尾 知矢2、安陪 大治郎1 (1. 九州産業大学、2. 株式会社ナックイメージテクノロジー)
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【緒言】小学生の投球能力は身体成長に強く依存するが、同体格でも投球速度には個人差がある。本研究は成熟度を考慮した上で上肢のエネルギーの流れと協調性を比較し、高パフォーマンスを支える技術的要因の解明を目的とした。【方法】小学生ドッジボール選手153名を対象とし、マーカーレス動作解析(Theia3D)により肩・肘・手関節のトルクと仕事量を算出した。肩関節への流入仕事に対するボール運動エネルギーの比を「エネルギー効率」と定義した。球速の成熟度回帰における残差の正負により、対象を上位(Upper群)および下位(Lower群)の2群に区分した。【結果と考察】投球速度は成熟度と最も高い正の相関を示した。加速期の肩関節仕事量では水平内転が約1/3を占め、加速への高い貢献度が判明した。しかし、成熟度が増すごとにエネルギー効率は低下する負の相関が認められた。これは成熟度に伴う筋出力の増大が必ずしもボール加速に結びつかず、関節の制動や運動連鎖のロスによりエネルギーが散逸している実態を示唆する。各関節仕事量の推移において、肩関節仕事量は成熟度に伴い一様に増加し水平内転と酷似していたが、肘関節仕事量は高学年にかけて急増した。手関節仕事量では高学年のLower群のみ特異的な増加を見せた。関節トルクの時系列解析では、高学年のUpper群はLower群に比べ各トルクのピーク値が大きく、出現タイミングがリリース直前に集中していた。対して低学年では、肩内旋トルクにおいてのみ特徴的な群間差が生じていた。【結論】成長期の投球向上には、体格に依存した単なる出力増大だけでなく、トルク発揮のピークをリリース直前に合わせる「タイミングの至適化」や、生み出したエネルギーをロスなく伝える「運動連鎖の効率化」が極めて重要である。

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