講演情報

[05バ-ポ-23]マット運動における技の出来栄えに寄与する運動学的因子の検討

*本嶋 良恵1 (1. 福島大学)
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器械運動では技の出来栄えに対して質的評価が行われるが、その評価には技に関する知識や運動観察力が必要である。学校体育ではデジタル機器を用いた動きの撮影・視聴が行われているものの、映像を確認するだけでは学習者が自ら課題を把握することは容易ではない。指導者によって主観的に判断されてきた技の出来栄えについて、客観的な運動学的指標を明らかにすることができれば、デジタル機器を活用した学習支援や学習効果の向上に繋がると考えられる。そこで本研究では、マット運動の基本的な技を対象に、技の出来栄えに寄与する運動学的因子を明らかにすることを目的とした。
対象者は健康な大学生30名とし、前転、伸膝前転、後転、伸膝後転、側方倒立回転を実施してもらった。各技の出来栄えについて、指導者2名により「0:できない」「1:不十分だができる」「2:概ねできる」「3:質高くできる」の4段階で主観的評価を行った。また、対象者の動作をデジタルビデオカメラ(120 fps)で撮影し、映像から身体分析点の2次元座標値を算出した。得られた座標値を基に各種運動学的変数を算出し、技の出来栄えとの関連を分析した。
分析の結果、前転および後転では、回転中の膝関節角度および股関節角度と出来栄えとの間に有意な相関が認められた。また、伸膝前転および伸膝後転では、回転中の股関節角度と出来栄えとの間に有意な相関が認められた。これらの関節の伸展・屈曲動作は技の回転加速に直結する変数であり、指導現場で重視される技術ポイントとも一致する結果となった。また、技能水準の高い者ほど適切な関節運動を行う傾向が確認された。以上より、マット運動における技の出来栄えには、回転加速に関わる関節角度等が重要な運動学的因子として寄与していることが示唆された。

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