講演情報

[01史-口-06]職場運動会の変容と今日的課題オーラル・ヒストリーを通して

*山田 理恵1、武隈 晃2 (1. 鹿児島大学稲盛アカデミー、2. 鹿屋体育大学)
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周知のように、運動会は、時代や社会の変化にともなって、その形態や目的を変容させながら行われてきた。従来の日本体育・スポーツ史の叙述において、運動会については、学校運動会を中心に述べられてきており、職場での運動会はあまり論じられていない。
 日本レクリエーション協会『レクリエーション』第264号(1982年10月)掲載の記事では、1982年8月のアンケート調査の結果、職場の運動会には、社員と家族のコミュニケーションを深める場という目的に健康づくりも加わってきていると分析されている。また、『旬刊福利厚生』第1110号(1983年8月)掲載の記事によると、この頃の職場運動会の傾向として、参加を促進するために、家族も楽しめる昼食時のアトラクションや福引抽選会の企画、模擬店の開設等を盛り込むことが一般的になりつつあったようである。
 当時、京セラ株式会社(1959年京都セラミック株式会社として創業。1982年10月現社名に変更)では、同社独自の運動会が、年間の一大イベントとして、全社員参加のもとに開催されていた。本研究では、社内報や映像等の史料の収集とオーラル・ヒストリーの手法を用いて、同社の社内大運動会の実態を明らかにすることを通して、職場運動会の変容とあり方について考察を行うこととした。同運動会は創業5年目に始められ、種目の考案から運営までのすべてを社員で担当し、部署対抗で競われた。当初からの特色有る形態は1990年頃まで継承されており、その根底には同社の経営思想が流れていたことが、オーラル・ヒストリーから窺える。そのような社内運動会の事例は、職場運動会がもつ側面や今日的課題を考察するうえで注目される。

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