セッション詳細
【シンポジウム40】大規模避難における公衆衛生対策:想定するべきリスクと備え・対策
2025年10月30日(木) 14:40 〜 16:10
第4会場 (1001-2)
座長:冨尾 淳(国立保健医療科学院)
古屋 好美(ふるや健康危機管理研究所)
指定発言者:和田 耕治(国立健康危機管理研究機構危機管理・運営局)
古屋 好美(ふるや健康危機管理研究所)
指定発言者:和田 耕治(国立健康危機管理研究機構危機管理・運営局)
南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震などの大規模地震災害や富士山噴火などの大規模火山災害、大規模水害が発生した(または発生が差し迫っている)場合、あるいは他国による武力攻撃が予測される事態(武力攻撃予測事態)が発生した場合には、自治体の範囲を超えた住民や来訪者の広域避難が計画されており、国や自治体の試算によると、避難者は数万人から数百万人規模に上る。このような大規模かつ広域な避難に際しては、対象となる住民等の特性や都道府県境を越える長距離移動、長期にわたる避難生活など、公衆衛生の視点から考慮するべき事項が多岐に及ぶが、リスク評価や避難オペレーションに関する具体的な検討は十分に行われていない。また、自然災害であっても、災害の種類や規模、発生場所により避難のあり方は異なり、自然災害と武力攻撃予測事態では法的な扱いが異なるなど、事例に応じた対策を検討する必要もある。
以上の背景を踏まえ、本シンポジウムでは、まず、大規模広域避難が想定される事案について概観し、避難に伴う保健医療上のリスクの概要について解説する。その上で、離島からの避難に関する諸課題や、要配慮者の避難に際して自治体職員や支援者等が把握しておくべき情報、J-SPEEDをはじめとする情報システムの活用可能性について概説する。さらに、避難者の生活水準の確保に関するわが国の現状と課題について議論する。
本シンポジウムが、大規模広域避難をめぐる公衆衛生上の課題と備え・対策について、国や地方の行政関係者や保健医療福祉関係者、アカデミアなど、幅広い関係者の間で認識を共有する機会となり、現実的で実効性のある政策立案に向けた議論の契機となることを期待したい。なお、本企画は、公衆衛生モニタリング・レポート委員会・健康危機管理グループによるものである。
以上の背景を踏まえ、本シンポジウムでは、まず、大規模広域避難が想定される事案について概観し、避難に伴う保健医療上のリスクの概要について解説する。その上で、離島からの避難に関する諸課題や、要配慮者の避難に際して自治体職員や支援者等が把握しておくべき情報、J-SPEEDをはじめとする情報システムの活用可能性について概説する。さらに、避難者の生活水準の確保に関するわが国の現状と課題について議論する。
本シンポジウムが、大規模広域避難をめぐる公衆衛生上の課題と備え・対策について、国や地方の行政関係者や保健医療福祉関係者、アカデミアなど、幅広い関係者の間で認識を共有する機会となり、現実的で実効性のある政策立案に向けた議論の契機となることを期待したい。なお、本企画は、公衆衛生モニタリング・レポート委員会・健康危機管理グループによるものである。
[シンポジウム40-1]大規模避難に伴う医療と介護の課題
*高山 義浩 (沖縄県立中部病院)
[シンポジウム40-2]奄美群島における大規模避難を考える
*渋谷 謙一1、髙間 辰雄2、中村 健太郎1、森田 喜紀1 (1. 鹿児島県立大島病院,2. 鹿児島市立病院)
[シンポジウム40-3]大規模広域避難時における要配慮者対応に向けたアセスメントツールの提案
*田治 明宏、城間 紀之、久保 達彦 (広島大学大学院 医系科学研究科 公衆衛生学)
[シンポジウム40-4]避難者の生活水準の確保とその課題
*平尾 智広 (香川大学医学部公衆衛生学)
