セッション詳細
【シンポジウム67】5歳児健診事業化の公衆衛生学的検討:モニタリング・レポート委員会分野横断企画
2025年10月31日(金) 9:10 〜 10:40
第5会場 (1001-1)
座長:北野 尚美(和歌山県立医科大学)
鈴木 孝太(愛知医科大学)
指定発言者:小倉 加恵子(鳥取県福祉保健部/子ども家庭部、倉吉保健所)
中島 正夫(椙山女学園大学)
鈴木 孝太(愛知医科大学)
指定発言者:小倉 加恵子(鳥取県福祉保健部/子ども家庭部、倉吉保健所)
中島 正夫(椙山女学園大学)
令和6年度、こども家庭庁から5歳児健診に係る事務連絡の発出が相次ぎ、全国での実施を目指して、国庫補助が引き上げられるなど5歳児健診事業化支援が強化されました。さらに、こどもの成長や発達の特性を把握し、保健・医療・福祉・教育の多職種・多機関が連携・協働して、就学前後の切れ目ない支援を実現させるため、5歳児健診の事業化が推奨されています。また、「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」(成育医療等基本方針、令和5年3月閣議決定)の評価指標に、乳幼児健診後のフォロー体制や、育てにくさを感じる親への早期支援体制整備支援などが盛り込まれています。
第4回こども家庭審議会成育医療等分科会資料2-2(令和6年11月20日)で、5歳児健診は、『心身の異常の早期発見(精神発達の状況、言語発達の遅れ等)、育児上問題となる事項、必要に応じ、専門相談等を行う』とされ、5歳児健診の結果、発達障害等(発達障害等の疑い含む)と判定された幼児について、就学前までに適切に療育につなげることができるよう、都道府県とも協力しながら必要な支援体制の整備を行うこととされています。
母子保健法で定められた1歳6か月児健診や3歳児健診は、1997年に実施主体が市区町村に移譲されて以降、時代とともに変化するニーズに寄り添いつつ、地域の特性を考慮して持続可能な体制が構築されてきました。一方、5歳児健診については、先行事例紹介やマニュアルも公開されていますが、自治体独自で事業化が必要で、これまでの乳幼児健診事業とは取り巻く環境も異なります。都道府県の担当が管轄する自治体の実施状況をとりまとめ、医師会や大学医局など関連する小児科医コミュニティへ独自に働きかけるなどの動きも認めます。5歳時健診の診察に関する研修会(主催:日本小児医療保健協議会、こども家庭科学研究班)など、小児神経のサブスペシャリティが中心となって、5歳児健診での自閉スペクトラム症や注意欠陥多動症、軽度知的発達症を疑う所見の取り方の研修が提供されています。また、日本小児科学会や日本小児科医会は、会員に対して5歳児健診への協力を呼びかけています。
本シンポジウムの目的は、こどもの発達の評価と地域における支援、特に5歳児健診について公衆衛生学的観点から検討することを通して、共通理解を形成することです。
第4回こども家庭審議会成育医療等分科会資料2-2(令和6年11月20日)で、5歳児健診は、『心身の異常の早期発見(精神発達の状況、言語発達の遅れ等)、育児上問題となる事項、必要に応じ、専門相談等を行う』とされ、5歳児健診の結果、発達障害等(発達障害等の疑い含む)と判定された幼児について、就学前までに適切に療育につなげることができるよう、都道府県とも協力しながら必要な支援体制の整備を行うこととされています。
母子保健法で定められた1歳6か月児健診や3歳児健診は、1997年に実施主体が市区町村に移譲されて以降、時代とともに変化するニーズに寄り添いつつ、地域の特性を考慮して持続可能な体制が構築されてきました。一方、5歳児健診については、先行事例紹介やマニュアルも公開されていますが、自治体独自で事業化が必要で、これまでの乳幼児健診事業とは取り巻く環境も異なります。都道府県の担当が管轄する自治体の実施状況をとりまとめ、医師会や大学医局など関連する小児科医コミュニティへ独自に働きかけるなどの動きも認めます。5歳時健診の診察に関する研修会(主催:日本小児医療保健協議会、こども家庭科学研究班)など、小児神経のサブスペシャリティが中心となって、5歳児健診での自閉スペクトラム症や注意欠陥多動症、軽度知的発達症を疑う所見の取り方の研修が提供されています。また、日本小児科学会や日本小児科医会は、会員に対して5歳児健診への協力を呼びかけています。
本シンポジウムの目的は、こどもの発達の評価と地域における支援、特に5歳児健診について公衆衛生学的観点から検討することを通して、共通理解を形成することです。
[シンポジウム67-1]ADHD早期発見の重要性: Disruptive Behavior Disorder 破壊的行動障害マーチとの関連から
*吉益 光一 (神戸女学院大学心理学部心理学科)
[シンポジウム67-2]発達が気になる子どもと家庭を地域でみるために、どのようなしくみが必要か
*福永 一郎1,2 (1. 高知県健康政策部,2. 須崎保健所)
[シンポジウム67-3]発達が気になる子どもと家族を地域で支えるーESSENCEチームによる地域支援ー
*野々宮 京子1,2、北添 紀子1,2 (1. 高知県立療育福祉センター,2. 高知ギルバーグ発達神経精神医学センター)
[シンポジウム67-4]こどもの成長発達を保障する地域システムづくり:保健と福祉・教育の連携・協働強化を具現化した5歳児健診
*北野 尚美1,2 (1. 和歌山県立医科大学医学部/健康管理センター,2. 和歌山県立医科大学大学院医学薬学総合研究科社会医学領域成育社会医学)
