第20回神奈川県作業療法学会

学会長挨拶



第20回神奈川県作業療法学会開催にあたって





第20回神奈川県作業療法学会

学会長 中西 理佐子

国家公務員共済組合連合会
横浜南共済病院


 この度、第20回神奈川県作業療法学会の学会長を務めさせていただきます、横浜南共済病院の中西理佐子と申します。歴史ある神奈川県作業療法学会の記念すべき第20回大会を担当させていただけること、大変光栄に存じます。これもひとえに、これまでの実行委員の皆さまのご尽力の賜物であり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

 本学会のテーマは、「Science & Sustainability ~次世代へ伝えたい作業療法の魅力~」といたしました。このテーマには、クライアントがどの作業療法士(OT)から、どの環境で介入を受けても、標準化された効果的な作業療法を享受できることが当たり前となる臨床を目指す願いが込められています。我々OTは、作業療法を科学的に探求し(Science)、実践を通じてその効果を確かなものにしていくことが求められています。また、作業療法が何十年後も社会に必要とされ、次世代の作業療法士がその職業選択を誇れるよう、持続可能な(Sustainability)作業療法の未来を築くために何が必要かを考え、その思いを学会プログラムに反映させました。

 特別講演では、東京工科大学の澤田辰徳先生をお迎えし、「作業療法士の現状から未来への展望」についてご講演いただきます。また、学会長企画として、日本ハンドセラピィ学会の蓬莱谷耕士先生、斎藤和夫先生、成田大地先生をお迎えし、「ハンドセラピィのサイエンス」をテーマにパネルディスカッションを開催します。
さらに、脳卒中治療の最新科学や、精神科、小児、地域、高次脳機能分野における教育講演も各分野の第一線で活躍される講師陣によって行われます。

 前日には前夜祭企画として、9月20日(土)の午後、神奈川県民公開講座「認知症とともに生きる」を開催いたします。北里大学の精神科医師、大石智先生を講師に迎え、認知症の方との接し方や共生についてご講演いただきます。県民の皆さまだけでなく、OTの方々のご参加もお待ちしております。

 学会では、55演題の一般演題を予定しており、口述発表やポスター発表の形式で現地発表を行います。また、機器展示ブースでのスプリントデモや、ランチョンセミナーでは企業プレゼン、現役OTによる起業に関する講演も企画しています。さらに、保育所も完備しておりますので、子育て中のOTの方々もぜひご参加ください。

 会場は横浜市の歴史的建築物であり国の重要文化財に指定されている「横浜市開港記念会館」です。守り伝えられてきたこの貴重な場所に、作業療法への私たちの思いを重ね、本学会の場としました。

 

委員一同、学会の成功に向け全力で準備を進めております。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。