講演情報

[3302]石炭地下ガス化実証実験におけるガス化残渣中の残留成分の溶出特性に関する研究

○入口 梨佳1[博士課程]、濵中 晃弘1、板倉 賢一2、出口 剛太3、児玉 淳一4、高橋 一弘2、笹岡 孝司1、島田 英樹1 (1. 九州大学、2. 室蘭工業大学、3. 地下資源イノベーションネットワーク、4. 北海道大学)
司会: 菅井裕一(九州大学)

キーワード:

石炭地下ガス化、ガス化残渣、重金属、溶出、原位置実証実験

石炭地下ガス化(UCG: Underground Coal Gasification)は,未採掘の石炭層を原位置で燃焼・ガス化し,水素(H2),一酸化炭素(CO)等の可燃性ガスとしてエネルギーを回収する技術である。UCGは,地上の大規模なガス化炉や石炭の採掘設備が不要なため水素製造コストの低減が期待されるほか,副生するCO2をガス化後の空洞に貯留可能である等の利点がある。一方で,UCGは地下で石炭層を直接燃焼させるため,熱分解に伴って生成する有害物質や石炭に含まれる重金属類が地下水を介して周辺環境へ拡散・流出するリスクが懸念されている。UCGの実用化に向けては,これらの有害物質の発生・溶出挙動を把握し,環境リスクを考慮したサイト選定や将来的な環境汚染対策につなげることが不可欠である。そこで本研究は,露天掘り炭鉱の露頭石炭層を対象として実施した原位置UCG実証実験において採取したガス化残渣を分析し,重金属類等の残留・溶出挙動について考察した。また,ラボスケールの模擬ガス化実験およびガス化残渣の分析を行い,ガス化温度が重金属類等の溶出に及ぼす影響についても検討した。本論文では,原位置UCG実証実験およびラボスケールの模擬ガス化実験から得られた知見について報告する。