講演情報
[3306]分子動力学法によるCO2圧入時のシェールガス脱着率の評価
○馬場 陵太朗1[修士課程]、村田 澄彦1、小林 和弥1 (1. 京都大学)
司会: 濱中晃弘(九州大学)
キーワード:
シェールガス、ケロジェン、CO2-EGRS、競争吸着、分子動力学法
CO2-EGRS(Enhanced Gas Recovery and Storage)は一次回収後の地層内にCO2を圧入し、天然ガス(CH4)を脱着させることで、CO2地下貯留とガスの増進回収を両立する技術である。しかし、CO2圧入にともなう地層の圧力増加分(ΔP)に対するCH4脱着率の変化や、ケロジェン分子の化学組成が脱着挙動に及ぼす影響は十分に解明されていない。本研究では、温度を350 Kとし、一次回収後の地層圧力を10、20、30 MPaとした3条件において、2種類のケロジェンモデルを用いた分子動力学シミュレーションを行い、CH4脱着率を評価した。その結果、いずれの条件でもΔPの増加に伴いCH4脱着率は上昇したが、CO2の吸着サイトが飽和すると、それ以上ΔPを増加させても脱着率の増加は限定的であった。また、CO2はケロジェン中の酸素原子に強く吸着することが判明し、酸素原子を除いたケロジェンモデルでは、CO2の吸着量が減少しCH4脱着率も低下した。以上より、CO2-EGRSの効率化には、適切な圧力増加分に加え、ケロジェン中の酸素原子量を考慮することが重要であると示された。
