講演情報

[DS5]2040年の薬局がベールを脱ぐ ~オール薬局の仕組みを全公開~

糸賀 誠1, 望月 亮輔2, 升澤 裕介3 (1.マイライフ株式会社 代表取締役, 2.タイムリープ株式会社 代表取締役, 3.株式会社corte 代表取締役)
いま、薬局経営に求められているのは、「人手不足」と「収益性低下」の両方を乗り越えるための構造改革です。これまでのように人を増やして対応するやり方には限界があり、少ない人員でどう生産性を高めるか、どこにリソースを集中させるかが問われています。
 そうした中、全国から注目を集めているのが、広島県呉市に本社を構えるマイライフ株式会社の取り組みです。同社は2019年、全国初となる“健康複合施設オールファーマシータウン”を開設。薬局の枠を超え、運動・食事・睡眠という三つの柱から地域住民の健康寿命を支える“未来の薬局”のモデルとして、薬局業界内外から熱い注目を集めました。その革新的な施設を見学するため、年間100名を超える薬局関係者が訪問しています。
 そんな同社が、2025年に新たにチャレンジしているのが、調剤薬局にフィットしたDXの徹底推進による「これまでの常識をくつがえす新しい薬局の形」です。単なる業務効率化にとどまらず、薬剤師の役割を再定義し、経営と医療の両立を目指すこの取り組みは、今後の薬局経営にとって大きな示唆を与えるものです。
 本セミナーでは、マイライフが2025年に挑戦した「全く新しい薬局モデル」の仕組みを、経営視点から徹底的にひも解きます。単なる多機能複合施設ではなく、DXを駆使して業務を自動化し、薬剤師の配置や動線を根本から再設計することで、調剤業務にかかる人件費を大幅に削減。その浮いたリソースを、健康相談、生活習慣改善、服薬フォローなど、薬剤師にしかできない付加価値業務に投下することで、加算取得と患者満足の両立を図る――そんな試みの全貌をご紹介します。
 特に注目すべきは、受付や問診の完全デジタル化、AI音声入力による薬歴作成、服薬指導内容の自動記録といった、現場業務の「ムダ」を徹底的に可視化し、再構築してきた点です。これにより、1人の薬剤師が対応できる患者数は飛躍的に増加しながらも、患者との関係性はむしろ深まり、より質の高い関わりが実現されています。なぜそれが可能だったのか。どうやってスタッフの意識を変え、地域に受け入れられる体制を築いたのか。その裏には、「薬を渡す場所から、健康をつくる場所へ」という明確なビジョンと、薬局の在り方を根底から問い直す経営哲学があります。
 本セミナーでは、マイライフ株式会社 代表取締役の糸賀誠氏が登壇。収益性と公共性の両立をどう実現してきたのか、成功の裏にある試行錯誤や組織づくりのリアルを語っていただきます。さらに、同社の薬局DXを技術面で支えるタイムリープ株式会社 代表取締役 望月亮輔氏、株式会社corte 代表取締役 升澤裕介氏をゲストに迎え、2040年を見据えた薬局の在り方を多角的に議論します。
 地域に選ばれ、患者から頼られ、働く人が誇りを持てる。そんな薬局を、限られた人員でどう実現するか。2040年を見据えた経営戦略のヒントを、ぜひ本セミナーでつかみに来てください。


糸賀誠(マイライフ株式会社 代表取締役)
1980年 王水堂薬品株式会社(現:株式会社エバルス)
1997年 有限会社マイライフ 設立
2005年 マイライフ株式会社に組織変更
2019年 健康複合型施設オールファーマシータウン 第一号店 立ち上げ

望月亮輔(タイムリープ株式会社 代表取締役)
2014年 ロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」 立ち上げ
2015年 ロボットスタート株式会社 設立
2019年 タイムリープ株式会社 設立
2022年 未来の市場をつくる100社【2023年版】(日経クロストレンド) 選出

升澤裕介(株式会社corte 代表取締役)
2015年 東京大学 法学部 卒業
2018年 YouTubeチャンネル マスザワ内閣 立ち上げ
2020年 株式会社グッドフェイラー 設立
2024年 株式会社corte 設立