講演情報
[教育講演]CKD患者への関わり方~「薬局薬剤師による食事・栄養の関わり方のガイダンス」を踏まえて~
○山本 晃平 (千葉大学医学部附属病院 薬剤部 薬剤師)

地域包括ケアが求められる現代において、薬局は地域住民の健康を支える重要な拠点としての役割を担っている。健康サポート薬局においては、健康の維持・増進を積極的に支援することが求められることから、生活習慣や栄養に関する相談の機会は増加しており、薬局薬剤師が果たすべき役割は拡大している。
慢性腎臓病(CKD)は進行性の疾患であり、薬物治療に加えて適切な食事療法を行うことで、病態の進行抑制や生活の質(QOL)の維持が期待できる。CKD患者において、たんぱく質・食塩・カリウムなどの摂取制限が重要であり、薬剤師がCKDステージを考慮した適切な情報提供を行うことは、治療の質向上につながる。しかし、CKD患者の背景はさまざまであり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病との関連、高齢者ではサルコペニアやフレイルのリスクを踏まえた栄養管理が求められる。患者の病期や合併症、主治医の治療方針によっても食事指導の内容は異なるため、画一的な対応では十分ではない。このような状況において、より専門的な対応が必要な場合には、管理栄養士との連携が不可欠である。CKD診療ガイドラインにおいても、管理栄養士の介入が推奨されている。一方で、薬剤師がどの範囲まで食事や栄養に関与すべきか判断に迷う場面も少なくない。薬剤師としての役割を理解し、他職種と積極的に連携することが求められる。
こうした背景を受けて、私たちは「薬局薬剤師による食事・栄養の関わり方のガイダンス」を作成した。本ガイダンスでは、薬剤師が行える具体的な活動や対応のフローチャートを提示し、医師や管理栄養士との連携を前提とした実践的な内容を示している。
本シンポジウムでは、CKD患者の栄養管理における薬剤師の関わり方について考察する。患者一人ひとりに寄り添い、安全かつ効果的な支援を提供するために、薬剤師が果たすべき役割について参加者とともに共有したい。
【略歴】
2005年 東北薬科大学大学院薬学研究科修士課程 修了
2005年 千葉大学医学部附属病院薬剤部 入職
2007年 千葉大学医学部附属病院NST (~現在)
2011年 日本静脈経腸栄養学会(現 日本栄養治療学会) NST専門療法士 認定
2020年 日本静脈経腸栄養学会(現 日本栄養治療学会) 栄養治療専門療法士[がん専門療法士] 認定
所属学会
日本臨床栄養協会、日本栄養治療学会、日本外科代謝栄養学会、日本サルコペニア・フレイル学会、日本医療薬学会
慢性腎臓病(CKD)は進行性の疾患であり、薬物治療に加えて適切な食事療法を行うことで、病態の進行抑制や生活の質(QOL)の維持が期待できる。CKD患者において、たんぱく質・食塩・カリウムなどの摂取制限が重要であり、薬剤師がCKDステージを考慮した適切な情報提供を行うことは、治療の質向上につながる。しかし、CKD患者の背景はさまざまであり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病との関連、高齢者ではサルコペニアやフレイルのリスクを踏まえた栄養管理が求められる。患者の病期や合併症、主治医の治療方針によっても食事指導の内容は異なるため、画一的な対応では十分ではない。このような状況において、より専門的な対応が必要な場合には、管理栄養士との連携が不可欠である。CKD診療ガイドラインにおいても、管理栄養士の介入が推奨されている。一方で、薬剤師がどの範囲まで食事や栄養に関与すべきか判断に迷う場面も少なくない。薬剤師としての役割を理解し、他職種と積極的に連携することが求められる。
こうした背景を受けて、私たちは「薬局薬剤師による食事・栄養の関わり方のガイダンス」を作成した。本ガイダンスでは、薬剤師が行える具体的な活動や対応のフローチャートを提示し、医師や管理栄養士との連携を前提とした実践的な内容を示している。
本シンポジウムでは、CKD患者の栄養管理における薬剤師の関わり方について考察する。患者一人ひとりに寄り添い、安全かつ効果的な支援を提供するために、薬剤師が果たすべき役割について参加者とともに共有したい。
【略歴】
2005年 東北薬科大学大学院薬学研究科修士課程 修了
2005年 千葉大学医学部附属病院薬剤部 入職
2007年 千葉大学医学部附属病院NST (~現在)
2011年 日本静脈経腸栄養学会(現 日本栄養治療学会) NST専門療法士 認定
2020年 日本静脈経腸栄養学会(現 日本栄養治療学会) 栄養治療専門療法士[がん専門療法士] 認定
所属学会
日本臨床栄養協会、日本栄養治療学会、日本外科代謝栄養学会、日本サルコペニア・フレイル学会、日本医療薬学会
