講演情報
[LS6-2]薬剤師の“実践力”を活かしたSGLT2阻害薬の適正使用を考える
○澤田 和久 (安城更生病院 薬剤部 薬剤室長)

SGLT2阻害薬は、糖尿病はもとより心不全や慢性腎臓病(CKD)に対して広く使用される治療薬ですが、いずれの適応症も進行するまで自覚症状が乏しいことが特徴です。また、保険薬局では病名を把握することが容易でない状況も踏まえ、各適応症の患者に対するSGLT2阻害薬の適正使用を支えるには、薬剤師の“実践力”が問われています。
心不全やCKD患者に対するフォシーガ錠®の用量は10mgで統一されています。しかしながら、本剤の適正使用を考える上では、血圧やeGFR、利尿薬の有無などの臨床情報を踏まえた処方支援が必要であるとともに、検査値だけではない服薬状況、生活背景などを多面的に捉える視点が重要です。
本講演では、「この処方は心不全やCKDを想定しているのでは?」と想起した場合に薬剤師がどのような患者対応をすべきか、観察力・判断力・対話力を駆使したアプローチについて考えます。また、薬剤師が主導する介入や、チーム医療の中で疾患を“見える化”する工夫についても共有します。
さらに、心不全やCKD患者の多くは病院での集学的な治療で完結することはなく、地域におけるかかりつけ医や保険薬局を中心としたフォローアップが重要だと言われています。わたしたち薬剤師は、薬薬連携というプラットフォームを活用することにより、入退院期・外来・在宅といった患者が辿るフェーズに合わせたシームレスな薬学的支援を行う能力を有しています。SGLT2阻害薬の適正使用という観点においても薬剤師の“実践力”を活用し、患者にとって真に利益をもたらす「適切かつ継続的な」服薬を支援する体制構築にも焦点を当てます。
疾患個別の本質を捉え、“実践力”をキーワードに患者のアウトカムに貢献する薬剤師の役割を考える機会となれば幸いです。
所属:JA愛知厚生連 安城更生病院 薬剤部
役職:薬剤室長
略歴:2005年3月 名城大学薬学部医療薬学科卒業
2005年4月 JA愛知厚生連安城更生病院入職
認定資格:日本循環器学会 心不全療養指導士
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師
心不全やCKD患者に対するフォシーガ錠®の用量は10mgで統一されています。しかしながら、本剤の適正使用を考える上では、血圧やeGFR、利尿薬の有無などの臨床情報を踏まえた処方支援が必要であるとともに、検査値だけではない服薬状況、生活背景などを多面的に捉える視点が重要です。
本講演では、「この処方は心不全やCKDを想定しているのでは?」と想起した場合に薬剤師がどのような患者対応をすべきか、観察力・判断力・対話力を駆使したアプローチについて考えます。また、薬剤師が主導する介入や、チーム医療の中で疾患を“見える化”する工夫についても共有します。
さらに、心不全やCKD患者の多くは病院での集学的な治療で完結することはなく、地域におけるかかりつけ医や保険薬局を中心としたフォローアップが重要だと言われています。わたしたち薬剤師は、薬薬連携というプラットフォームを活用することにより、入退院期・外来・在宅といった患者が辿るフェーズに合わせたシームレスな薬学的支援を行う能力を有しています。SGLT2阻害薬の適正使用という観点においても薬剤師の“実践力”を活用し、患者にとって真に利益をもたらす「適切かつ継続的な」服薬を支援する体制構築にも焦点を当てます。
疾患個別の本質を捉え、“実践力”をキーワードに患者のアウトカムに貢献する薬剤師の役割を考える機会となれば幸いです。
所属:JA愛知厚生連 安城更生病院 薬剤部
役職:薬剤室長
略歴:2005年3月 名城大学薬学部医療薬学科卒業
2005年4月 JA愛知厚生連安城更生病院入職
認定資格:日本循環器学会 心不全療養指導士
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師
