講演情報
[LS7-1]ご存じですか?皮膚外用薬の生物学的同等性からみる基剤や添加物の重要性~保湿外用薬を中心に~
○山本 佳久 (帝京平成大学薬学部 物理薬剤学ユニット 教授)

後発医薬品は先発医薬品と生物学的同等性を示すことで承認されるが、2006年に改正された「局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン」では、健常人を対象とした角層中薬物量から生物学的同等性を示す「皮膚薬物動態学的試験」が基本的な試験として位置づけられたが、基剤を含めた製剤特性が異なる製剤間における生物学的同等性の相対比較に適していないことなど様々な問題が指摘されていた。その後、2025年3月「局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン」が改定され、剤形区分や基剤の性状が異なる製剤間の生物学的同等性評価における臨床試験の重要性が増加している。本セミナーの前半では、皮膚外用薬における生物学的同等性試験の現状について解説する。
医療現場において、複数の外用剤を混合して患者に交付されるケースが散見される。演者らは、これまで製剤に含まれるある添加物に着目することで混合物の安定性を予測可能にすることを目的としてステロイド軟膏とヘパリン類似物質油性クリームとの混合物を中心に研究を進めてきた。様々な検証結果から、混合物の安定性には、ステロイド軟膏に含まれるある添加物の性質に依存することが明らかになってきた。そこで本セミナー後半ではステロイド軟膏とヘパリン類似物質油性クリームとの混合物を取り上げ、これらの製剤特性と混合物安定性との関連性に焦点を絞って解説する。
本セミナーにより皮膚外用剤における基剤や添加物の重要性を改めて認識していただければ幸いである。
1993年 3月 東邦大学薬学部卒業
1995年 3月 東邦大学大学院薬学研究科博士前期課程修了(薬理学)
1995年 4月 東京田辺製薬㈱(現田辺三菱製薬㈱)入社(開発研究所薬理研究室配属)
1999年 10月 東邦大学薬学部助手
2001年 4月 桜木薬局管理薬剤師
2011年 9月 帝京平成大学薬学部 助教
2013年 4月 帝京平成大学薬学部 講師
2016年 4月 帝京平成大学薬学部 准教授
2022年 4月 帝京平成大学薬学部 教授
医療現場において、複数の外用剤を混合して患者に交付されるケースが散見される。演者らは、これまで製剤に含まれるある添加物に着目することで混合物の安定性を予測可能にすることを目的としてステロイド軟膏とヘパリン類似物質油性クリームとの混合物を中心に研究を進めてきた。様々な検証結果から、混合物の安定性には、ステロイド軟膏に含まれるある添加物の性質に依存することが明らかになってきた。そこで本セミナー後半ではステロイド軟膏とヘパリン類似物質油性クリームとの混合物を取り上げ、これらの製剤特性と混合物安定性との関連性に焦点を絞って解説する。
本セミナーにより皮膚外用剤における基剤や添加物の重要性を改めて認識していただければ幸いである。
1993年 3月 東邦大学薬学部卒業
1995年 3月 東邦大学大学院薬学研究科博士前期課程修了(薬理学)
1995年 4月 東京田辺製薬㈱(現田辺三菱製薬㈱)入社(開発研究所薬理研究室配属)
1999年 10月 東邦大学薬学部助手
2001年 4月 桜木薬局管理薬剤師
2011年 9月 帝京平成大学薬学部 助教
2013年 4月 帝京平成大学薬学部 講師
2016年 4月 帝京平成大学薬学部 准教授
2022年 4月 帝京平成大学薬学部 教授
