講演情報
[O-5-05]高血圧患者における家庭血圧の測定遵守状況に関する実態調査:記述的横断研究
○片山 久美1, 犬塚 博貴2, 山下 祥史3, 藤原 めぐみ1, 椎屋 亜夕美1, 小川 愛4 (1.(株)なの花九州 さくら薬局 和白東店, 2.大村店, 3.行橋店, 4.調剤事業部)
【目的】仮面高血圧は白衣高血圧と比較して心血管イベントリスクが高い。仮面高血圧の診断には家庭血圧が重要だが、患者の測定状況は明らかではない。本研究は調剤薬局に来局する患者の家庭血圧測定の実情を調査する事を目的とした。
【方法】2025年4月9日~同年5月24日に主に循環器内科の処方箋を応需する調剤薬局単施設において、30歳以上の高血圧患者を対象にWeb質問紙調査を実施した。質問項目は高血圧治療ガイドラインを参考に作成した。質問項目は主に2件法で評価したが、測定の自信度は5件法で評価した。また、自信度は上位2つの回答を自信あり群、下位2つの回答を自信なし群とした。主要評価項目はガイドラインの測定条件かつ必須条件の6項目と「カフ位置」の全てで肯定的回答をした患者を遵守とし遵守割合を、副次評価項目は主要評価項目の各項目の遵守割合、自信度別の遵守割合とした。自信度別の遵守割合は、Fisherの正確確率検定を用いて比較し、有意水準は0.05とした。
【結果】回収割合98%(133/136)、男性59%、平均年齢66歳(SD10.6)だった。うち自宅で血圧測定をしている患者は91名だった。主要評価項目の遵守割合は17%(16/91)で、その内訳は、晩安静後(35%)、朝安静後(60%)、朝の服薬前(62%)、朝食前(64%)、起床後1時間以内(64%)、排尿後(71%)、カフ位置(95%)だった。自信度別の遵守割合は自信あり群21.3%(13/61)、なし群0%(0/5)で有意差はみられなかった(P=0.57)。
【考察】測定遵守出来ている者の割合が2割に満たなかったことから、家庭血圧は遵守状況も含め評価することが必要であると考える。自信度と遵守に関連は見いだせなかったが、今後サンプル数を増やし検討する必要がある。本研究結果は調剤薬局に来局する高血圧患者への定期的な血圧指導の必要性を示す有用な知見と考える。
【方法】2025年4月9日~同年5月24日に主に循環器内科の処方箋を応需する調剤薬局単施設において、30歳以上の高血圧患者を対象にWeb質問紙調査を実施した。質問項目は高血圧治療ガイドラインを参考に作成した。質問項目は主に2件法で評価したが、測定の自信度は5件法で評価した。また、自信度は上位2つの回答を自信あり群、下位2つの回答を自信なし群とした。主要評価項目はガイドラインの測定条件かつ必須条件の6項目と「カフ位置」の全てで肯定的回答をした患者を遵守とし遵守割合を、副次評価項目は主要評価項目の各項目の遵守割合、自信度別の遵守割合とした。自信度別の遵守割合は、Fisherの正確確率検定を用いて比較し、有意水準は0.05とした。
【結果】回収割合98%(133/136)、男性59%、平均年齢66歳(SD10.6)だった。うち自宅で血圧測定をしている患者は91名だった。主要評価項目の遵守割合は17%(16/91)で、その内訳は、晩安静後(35%)、朝安静後(60%)、朝の服薬前(62%)、朝食前(64%)、起床後1時間以内(64%)、排尿後(71%)、カフ位置(95%)だった。自信度別の遵守割合は自信あり群21.3%(13/61)、なし群0%(0/5)で有意差はみられなかった(P=0.57)。
【考察】測定遵守出来ている者の割合が2割に満たなかったことから、家庭血圧は遵守状況も含め評価することが必要であると考える。自信度と遵守に関連は見いだせなかったが、今後サンプル数を増やし検討する必要がある。本研究結果は調剤薬局に来局する高血圧患者への定期的な血圧指導の必要性を示す有用な知見と考える。
