講演情報
[O-6-22]薬局薬剤師における医療用漢方製剤の副作用モニタリング意識調査
○西田 惠美, 菅原 淳, 阿部 脩平, 大房 洋一, 菅 裕亮 ((株)なの花北海道 なの花薬局 漢方薬・生薬チーム)
【目的】医療用漢方製剤(以下漢方薬)は西洋薬を補完する目的で使用され薬剤師による正しい情報提供が求められている。漢方薬を外来で処方する医師が増加している中、今後より一層漢方薬の副作用モニタリングを担う薬剤師の専門的支援が重要となる。そこで、本研究では薬剤師における漢方薬の副作用モニタリングへの意識の実態を調査した。
【方法】調査期間は2025年4月1日~2025年4月30日。なの花薬局北海道地区在籍の薬剤師のうち服薬管理に携わるものを対象とした。漢方薬の副作用モニタリングに対する意識、必要とされる知識について分析した。さらに、直近3か月における服薬指導が実施された副作用を注意すべき漢方薬について調査を実施した。
【結果】156名が回答(回収率28.7%)、回答者の年齢は30~39歳が多く、直近3か月に服薬指導を実施した「副作用を注意するべき漢方薬」は芍薬甘草湯が最多(68.6%)として挙げられた。漢方薬の「副作用モニタリングの意識」を処方内容で分析すると、「漢方薬のみ処方の場合」は47.4%が意識して実施していると回答が得られた。対して「西洋薬と同時に処方された場合」は80.1%が意識していると回答が得られた。副作用モニタリングを意識している群においては、「漢方薬の作用機序・エビデンス」が必要とされる知識として挙げられた(フィッシャーの直接正確検定,p値<0.038)。
【考察】本研究により、西洋薬と同時に処方された漢方薬については意識的に副作用モニタリングを実施する傾向があることが示唆された。また、薬剤師は西洋薬の副作用モニタリングの実践する役割である認識はあるが、必要な情報として漢方薬の作用機序・エビデンスの重要性を認識していると云える。今後さらなる漢方薬の薬理学的解明とエビデンスの集積とその活用が必要である。
【方法】調査期間は2025年4月1日~2025年4月30日。なの花薬局北海道地区在籍の薬剤師のうち服薬管理に携わるものを対象とした。漢方薬の副作用モニタリングに対する意識、必要とされる知識について分析した。さらに、直近3か月における服薬指導が実施された副作用を注意すべき漢方薬について調査を実施した。
【結果】156名が回答(回収率28.7%)、回答者の年齢は30~39歳が多く、直近3か月に服薬指導を実施した「副作用を注意するべき漢方薬」は芍薬甘草湯が最多(68.6%)として挙げられた。漢方薬の「副作用モニタリングの意識」を処方内容で分析すると、「漢方薬のみ処方の場合」は47.4%が意識して実施していると回答が得られた。対して「西洋薬と同時に処方された場合」は80.1%が意識していると回答が得られた。副作用モニタリングを意識している群においては、「漢方薬の作用機序・エビデンス」が必要とされる知識として挙げられた(フィッシャーの直接正確検定,p値<0.038)。
【考察】本研究により、西洋薬と同時に処方された漢方薬については意識的に副作用モニタリングを実施する傾向があることが示唆された。また、薬剤師は西洋薬の副作用モニタリングの実践する役割である認識はあるが、必要な情報として漢方薬の作用機序・エビデンスの重要性を認識していると云える。今後さらなる漢方薬の薬理学的解明とエビデンスの集積とその活用が必要である。
