講演情報
[P-008-B]医歯薬連携におけるオーラルケアでの保険薬局が果たす役割とは? -2024調剤報酬改定後の保険薬局から歯科への情報提供-
○寺戸 靖1, 田中 直哉2, 加藤 誠一1, 近藤 澄子1 (1.(株)ピノキオ薬局, 2.(株)ピノキオファルマ)
【目的】近年、全身と口腔の健康状態を総合的なケアをするために医歯薬連携の重要性が認知され、2024年6月の調剤報酬改定により、保険薬局から情報提供先として歯科が明記された。保険薬局では、患者が服用している薬剤や罹患している疾患により、患者の口腔衛生管理状態を把握し、歯科への適切な情報提供が必要である。そこで、2024調剤報酬改定後における保険薬局から歯科への情報提供状況を検討した。
【方法】2024年6月から11月に当薬局46店舗に来局した患者について、電子薬歴に記録している医療機関へ情報提供したデータから歯科への情報提供件数と内容を調査した。さらに、2024年12月に同意を得た当薬局の薬剤師146名へ「調剤報酬改定により、歯科医との連携は進んだと考えるか」のアンケート調査を行った。
【結果】医療機関へ情報提供した件数は1729件であり、歯科への情報提供は31件であった。そのうち3例を以下に示す。症例1:歯科未受診の糖尿病患者について、受診の必要性を説明後、歯科の紹介と情報提供し、受診へつなげた。症例2:歯茎が腫れている患者について、アムロジピンによる歯肉肥厚の可能性も考え、情報提供した。症例3:抜歯予定患者の抗血栓薬が不明瞭なため、歯科医から依頼があり情報提供した。
調剤報酬改定により、歯科と連携が進んだと回答した薬剤師は56名(38.4%)であった。患者に紹介できる歯科医がいると回答した薬剤師は66名(45.2%)であり、そのうち歯科へ事前に訪問し、患者の紹介や情報提供方法を取り決めている薬剤師は47名であった。
【考察】2024調剤報酬改定後、保険薬局から歯科への情報提供や受診勧奨は実施された。患者が歯科を未受診、歯科へ服用薬を伝えていない事例もあり、保険薬局から歯科への情報提供を積極的に行うことにより、患者の総合的な健康に寄与することが示唆され、そのために歯科との関係性構築は重要である。
【方法】2024年6月から11月に当薬局46店舗に来局した患者について、電子薬歴に記録している医療機関へ情報提供したデータから歯科への情報提供件数と内容を調査した。さらに、2024年12月に同意を得た当薬局の薬剤師146名へ「調剤報酬改定により、歯科医との連携は進んだと考えるか」のアンケート調査を行った。
【結果】医療機関へ情報提供した件数は1729件であり、歯科への情報提供は31件であった。そのうち3例を以下に示す。症例1:歯科未受診の糖尿病患者について、受診の必要性を説明後、歯科の紹介と情報提供し、受診へつなげた。症例2:歯茎が腫れている患者について、アムロジピンによる歯肉肥厚の可能性も考え、情報提供した。症例3:抜歯予定患者の抗血栓薬が不明瞭なため、歯科医から依頼があり情報提供した。
調剤報酬改定により、歯科と連携が進んだと回答した薬剤師は56名(38.4%)であった。患者に紹介できる歯科医がいると回答した薬剤師は66名(45.2%)であり、そのうち歯科へ事前に訪問し、患者の紹介や情報提供方法を取り決めている薬剤師は47名であった。
【考察】2024調剤報酬改定後、保険薬局から歯科への情報提供や受診勧奨は実施された。患者が歯科を未受診、歯科へ服用薬を伝えていない事例もあり、保険薬局から歯科への情報提供を積極的に行うことにより、患者の総合的な健康に寄与することが示唆され、そのために歯科との関係性構築は重要である。
