講演情報
[P-019-A]耳鼻咽喉科専門医と協働した薬局薬剤師により内耳障害患者の睡眠障害への介入
○杉谷 貢優1, 田中 麻倫子2, 東川 俊彦3, 三谷 貴一4 (1.総合メディカル(株)中央薬局, 2.そうごう薬局 御門店, 3.東川耳鼻咽喉科医院, 4.総合メディカル(株))
【目的】内耳障害と睡眠障害は相互に関連し、互いを悪化させることが報告されている。今回、耳鼻咽喉科専門医と協働し、内耳障害患者の睡眠障害改善を目的に、薬剤師が生活習慣への介入を行い、その有用性を検討したので報告する。
【方法】2024年3月~6月の期間にそうごう薬局御門店に来局した内耳障害の患者39名を対象に、3次元睡眠尺度表(以下、3DSS)を用いて、睡眠状況の3要素(睡眠のリズム・質・量)を警戒・注意・良好の3段階で評価した。警戒・注意が含まれた患者に対し、睡眠に関連する8項目の生活習慣の実施状況を確認・評価し、実施率40%未満の項目があった場合に薬剤師が睡眠衛生指導を行った。指導1カ月後以降の来局時に、再度3DSSと生活習慣を確認・評価した。また、指導前後の内耳症状の変化を医師と協働し評価した。(総合メディカル倫理審査委員会承認番号:SMG2023017)
【結果】39名中、23名(59%)が3DSSで問題が見つかり、その内の22名が8項目の生活習慣のいずれかの実施率が40%未満であり指導を行った。実施率40%未満の項目は、多い順に、睡眠前のTV・スマホ20名(87%)、定期的な軽い運動10名(43%)、寝床での考え事9名(39%)だった。指導前後の状況が確認できたのは9名で、その内の7名が実施率40%未満の生活習慣の項目の改善が見られた。改善した項目は、多い順に、睡眠前のTV・スマホ5名(指導8名)、寝床での考え事3名(指導4名)だった。7名の内6名が3DSSスコアにおける、警戒・注意の項目の改善が見られた。3DSSスコアが改善した6名において、全員が内耳症状の改善が見られた。
【考察】内耳障害患者の6割が睡眠における問題を抱え、改善すべき生活習慣があったことより、睡眠衛生指導の必要性が明らかになった。指導により、睡眠前のTV・スマホ・PCや考え事などにおいて患者の行動が変わり、睡眠状況および内耳障害の改善が見られた点で、取り組みは有用であったと考えられる。
【方法】2024年3月~6月の期間にそうごう薬局御門店に来局した内耳障害の患者39名を対象に、3次元睡眠尺度表(以下、3DSS)を用いて、睡眠状況の3要素(睡眠のリズム・質・量)を警戒・注意・良好の3段階で評価した。警戒・注意が含まれた患者に対し、睡眠に関連する8項目の生活習慣の実施状況を確認・評価し、実施率40%未満の項目があった場合に薬剤師が睡眠衛生指導を行った。指導1カ月後以降の来局時に、再度3DSSと生活習慣を確認・評価した。また、指導前後の内耳症状の変化を医師と協働し評価した。(総合メディカル倫理審査委員会承認番号:SMG2023017)
【結果】39名中、23名(59%)が3DSSで問題が見つかり、その内の22名が8項目の生活習慣のいずれかの実施率が40%未満であり指導を行った。実施率40%未満の項目は、多い順に、睡眠前のTV・スマホ20名(87%)、定期的な軽い運動10名(43%)、寝床での考え事9名(39%)だった。指導前後の状況が確認できたのは9名で、その内の7名が実施率40%未満の生活習慣の項目の改善が見られた。改善した項目は、多い順に、睡眠前のTV・スマホ5名(指導8名)、寝床での考え事3名(指導4名)だった。7名の内6名が3DSSスコアにおける、警戒・注意の項目の改善が見られた。3DSSスコアが改善した6名において、全員が内耳症状の改善が見られた。
【考察】内耳障害患者の6割が睡眠における問題を抱え、改善すべき生活習慣があったことより、睡眠衛生指導の必要性が明らかになった。指導により、睡眠前のTV・スマホ・PCや考え事などにおいて患者の行動が変わり、睡眠状況および内耳障害の改善が見られた点で、取り組みは有用であったと考えられる。
