講演情報
[P-020-B]口腔がん終末期の嚥下困難患者に対する薬剤師介入と処方調整による症状安定の一例
○近井 優斗 (クオール(株))
【目的】がん末期患者では病状進行により嚥下機能が低下し、内服継続が困難となる。苦痛や負担を軽減しつつ適切な薬物治療を継続するには、定期的な薬剤レビューが重要である。本症例では、薬剤見直しにより服薬負担軽減と症状安定化を図った。
【薬剤レビュー前処方(1日用量)】センノシド錠12mg、レンボレキサント錠5mg、クロチアゼパム錠5mg(2錠)、アセトアミノフェン錠200mg、酸化マグネシウム錠330mg(3錠)、センナ・センナ実顆粒0.5g、アルファカルシドールカプセル0.25μg(2カプセル)、ビソプロロール4mg貼付剤(2枚)
【提案】対象は口腔がん末期で嚥下困難が進行していた患者。施設スタッフおよび患者から「薬が飲めない日が増えた」との相談を受け(PILL-5:16点)、薬剤レビューを実施。不眠症状がないためレンボレキサント中止、抗不安薬クロチアゼパムは減量し増悪時頓用も併用。疼痛悪化に備えアセトアミノフェンを継続し、ジクトル®テープとフェントス®テープを提案。便秘は、今後オピオイド製剤を使用する可能性も考慮したうえで、センノシド錠と酸化マグネシウム錠は削除、センナ・センナ実顆粒はモビコール®配合内用液LDへ切替えを提案。アルファカルシドールは液剤へ変更または中止を提案。
【結果】提案が採用されたことで、精神不安は頓用薬併用することで安定、疼痛も改善。液剤変更により便秘薬とビタミンD製剤の継続も可能となった。全体として服薬負担が軽減し、症状悪化もみられず、患者・スタッフから良好な評価を得た。
【考察】末期がん患者では在宅移行時だけでなく、状態変化に応じた薬剤レビューが不可欠である。そのためには、患者や関係者とのコミュニケーション、状態の変化を念頭に置いたケアが必要となる。本症例では薬剤師の介入で、患者の状態や希望に応じた薬物治療が実現し、QOL向上に寄与した。
【薬剤レビュー前処方(1日用量)】センノシド錠12mg、レンボレキサント錠5mg、クロチアゼパム錠5mg(2錠)、アセトアミノフェン錠200mg、酸化マグネシウム錠330mg(3錠)、センナ・センナ実顆粒0.5g、アルファカルシドールカプセル0.25μg(2カプセル)、ビソプロロール4mg貼付剤(2枚)
【提案】対象は口腔がん末期で嚥下困難が進行していた患者。施設スタッフおよび患者から「薬が飲めない日が増えた」との相談を受け(PILL-5:16点)、薬剤レビューを実施。不眠症状がないためレンボレキサント中止、抗不安薬クロチアゼパムは減量し増悪時頓用も併用。疼痛悪化に備えアセトアミノフェンを継続し、ジクトル®テープとフェントス®テープを提案。便秘は、今後オピオイド製剤を使用する可能性も考慮したうえで、センノシド錠と酸化マグネシウム錠は削除、センナ・センナ実顆粒はモビコール®配合内用液LDへ切替えを提案。アルファカルシドールは液剤へ変更または中止を提案。
【結果】提案が採用されたことで、精神不安は頓用薬併用することで安定、疼痛も改善。液剤変更により便秘薬とビタミンD製剤の継続も可能となった。全体として服薬負担が軽減し、症状悪化もみられず、患者・スタッフから良好な評価を得た。
【考察】末期がん患者では在宅移行時だけでなく、状態変化に応じた薬剤レビューが不可欠である。そのためには、患者や関係者とのコミュニケーション、状態の変化を念頭に置いたケアが必要となる。本症例では薬剤師の介入で、患者の状態や希望に応じた薬物治療が実現し、QOL向上に寄与した。
