講演情報
[P-021-C]オンライン資格確認システムを利用したビスホスホネート製剤投与時における薬剤関連顎骨壊死予防に介入した一例
○荻野 由華1, 宮崎 充宏2, 正井 克典2 (1.メディカルかるがも(株) かるがも薬局 豊中店, 2.メディカルかるがも(株))
【目的】薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)のリスク因子は、薬剤関連因子の他、局所因子、全身因子、遺伝的因子の4つがあり、薬剤関連因子とこれら因子が複数重なった場合は配慮が必要とされており、重ならないための管理が必要となる。今回、オンライン資格確認システムを用いることで診療情報、処方・薬剤情報の確認を行うと共に受診歴、診療実績を考慮してリスク因子の重なりを回避し、MRONJの予防に貢献できた症例を経験したので報告する。
【症例】70代、女性、骨粗鬆症の治療でミノドロン酸錠50mgが処方。投薬前にオンライン資格確認システムにより歯科受診を確認したため、患者に対して聞き取りを行い、歯茎が腫れて歯がぐらついていること、抜歯する可能性があることを聴取した。そこで、処方医に疑義照会にてミノドロン酸錠50mgから選択的エストロゲン受容体モジュレーター等への変更を提案した。その結果、ミノドロン酸錠50mgからバゼドキシフェン錠20mgへ処方変更となった。患者には、BP製剤の服用開始を検討することも考えられる為、歯科治療が終了した際は医師に申し出るように伝えた。約2か月後、抜歯、歯科治療は終了し、定期健診のみとなった。骨粗鬆症治療としては、骨密度がYAM値腰椎80%台、大腿部70%台で維持されておりバゼドキシフェン錠20mgの処方継続となった。
【考察】歯科治療において、MRONJの予防として骨吸収抑制薬の投与開始前に必要な侵襲的歯科治療を終えていることが効果的とされている。今回、オンライン資格確認システムを利用し薬剤情報と診療情報を投薬前に確認することで、患者の歯科受診歴を把握することができ、BP製剤と侵襲的歯科治療の重なりを回避し、MRONJの予防に貢献できたと考える。今後もオンライン資格確認を利用した情報収集を事前に行うことでより患者の背景に応じた薬物治療への介入ができると考えられ、実施していく。
【症例】70代、女性、骨粗鬆症の治療でミノドロン酸錠50mgが処方。投薬前にオンライン資格確認システムにより歯科受診を確認したため、患者に対して聞き取りを行い、歯茎が腫れて歯がぐらついていること、抜歯する可能性があることを聴取した。そこで、処方医に疑義照会にてミノドロン酸錠50mgから選択的エストロゲン受容体モジュレーター等への変更を提案した。その結果、ミノドロン酸錠50mgからバゼドキシフェン錠20mgへ処方変更となった。患者には、BP製剤の服用開始を検討することも考えられる為、歯科治療が終了した際は医師に申し出るように伝えた。約2か月後、抜歯、歯科治療は終了し、定期健診のみとなった。骨粗鬆症治療としては、骨密度がYAM値腰椎80%台、大腿部70%台で維持されておりバゼドキシフェン錠20mgの処方継続となった。
【考察】歯科治療において、MRONJの予防として骨吸収抑制薬の投与開始前に必要な侵襲的歯科治療を終えていることが効果的とされている。今回、オンライン資格確認システムを利用し薬剤情報と診療情報を投薬前に確認することで、患者の歯科受診歴を把握することができ、BP製剤と侵襲的歯科治療の重なりを回避し、MRONJの予防に貢献できたと考える。今後もオンライン資格確認を利用した情報収集を事前に行うことでより患者の背景に応じた薬物治療への介入ができると考えられ、実施していく。
