講演情報
[P-023-B]多剤併用患者に対する問題発見と減薬提案 ~薬剤師が介入すべきこと~
○宮野 美幸 ((株)タカラ薬局)
【目的】近年深刻化する高齢化を背景に、服薬の適正化が医療上の重要な課題となっている。当薬局ではポリファーマシーを疑う患者に対し、問題点の発見や解決法についてカンファレンスを行っている。今回、多剤併用患者に対しポリファーマシーを疑い処方提案した結果、減薬及び副作用の軽減に繋がった症例について報告する。
【症例】80代男性。2医療機関より17剤服用中。服薬管理者の妻より「最近、日中デイケアで眠そうにしていることが多い。年々薬が増えていて心配している。病院変更を機に、薬を整理したい」と減薬意向があったため、当薬局にてカンファレンスを行い、減薬について検討した。
【介入事例】1.アルプラゾラムは過去入院中に開始され、退院後も服用継続となっていた。日中の眠気の原因薬であると疑い、主治医へアルプラゾラムの中止をトレーシングレポート(以下TR)にて提案した。中止に際し、離脱症状を回避するため、減量後の中止を提案した。提案後、アルプラゾラムは減量ののち中止となった。中止後、妻へのフォローアップにて、日中の眠気が改善したこと、アルプラゾラム中止による離脱症状(反跳現象)がないことを確認した。2.眠前のセンノシドを服用する前に寝てしまい便秘が悪化することがあると判明したため、センノシドを眠前から夕食後への服用時点変更をTRにて提案し、処方変更となった。変更後、排便は酸化マグネシウム及びセンノシドでコントロール良好となったことから、ビオスリー®の処方削除をTRにて提案し、ビオスリー®は処方削除となった。中止後、排便に変化がないことを妻より確認した。
【考察】ポリファーマシーの改善には入退院時、医療機関の変更時など、療養環境が変わる際や日々の生活状況の情報共有が重要である。薬剤師は薬の情報のみではなく、患者の生活環境や健康状態を把握し、薬の適正化や管理、調整に関わることで安全な服薬継続ができるようサポートすべきである。
【症例】80代男性。2医療機関より17剤服用中。服薬管理者の妻より「最近、日中デイケアで眠そうにしていることが多い。年々薬が増えていて心配している。病院変更を機に、薬を整理したい」と減薬意向があったため、当薬局にてカンファレンスを行い、減薬について検討した。
【介入事例】1.アルプラゾラムは過去入院中に開始され、退院後も服用継続となっていた。日中の眠気の原因薬であると疑い、主治医へアルプラゾラムの中止をトレーシングレポート(以下TR)にて提案した。中止に際し、離脱症状を回避するため、減量後の中止を提案した。提案後、アルプラゾラムは減量ののち中止となった。中止後、妻へのフォローアップにて、日中の眠気が改善したこと、アルプラゾラム中止による離脱症状(反跳現象)がないことを確認した。2.眠前のセンノシドを服用する前に寝てしまい便秘が悪化することがあると判明したため、センノシドを眠前から夕食後への服用時点変更をTRにて提案し、処方変更となった。変更後、排便は酸化マグネシウム及びセンノシドでコントロール良好となったことから、ビオスリー®の処方削除をTRにて提案し、ビオスリー®は処方削除となった。中止後、排便に変化がないことを妻より確認した。
【考察】ポリファーマシーの改善には入退院時、医療機関の変更時など、療養環境が変わる際や日々の生活状況の情報共有が重要である。薬剤師は薬の情報のみではなく、患者の生活環境や健康状態を把握し、薬の適正化や管理、調整に関わることで安全な服薬継続ができるようサポートすべきである。
