講演情報
[P-030-C]地域薬局における心不全患者への支援の重要性ー心不全パンデミックに立ち向かうために心不全療養指導士ができることー
○中浜 由利子 (いちょう薬局(株))
【目的】心不全は入退院を繰り返しながら徐々に全身状態が悪化し、生活の質が低下していく経過を辿る。超高齢化社会を迎える日本では、今後心不全の患者数が大幅に増加し『心不全パンデミック』と呼ばれる状態になることが予想され、地域での支援が鍵となると考えられている。そこで心不全療養指導士が所属する当薬局が関わっている症例を振り返り、地域での心不全患者への関わりの重要性について考察した。
【症例提示】 80代後半男性、心不全ステージC、明るく話好き、長生きしたいと思っている。
脳卒中、緑内障による失明、陳旧性心筋梗塞、慢性心不全、腹部大動脈瘤等多疾患を併存している。
以前から妻が当薬局を利用しており、来局の度に入退院を繰り返しながら総合病院で加療している患者本人について話していた。数年前に総合病院受診が終了し、転院した時点で患者も当薬局を利用するようになり、訪問薬剤管理指導を開始した。その後しばらくして血圧上昇、体重増加、下腿浮腫が認められたため早めの受診を促した。その際、医師と薬剤師が相談しながら薬剤の調整をし、増量や追加を行った。その後は症状は改善し落ち着いて過ごしている。現在は変形性腰椎疾患の疼痛コントロールについても支援を行っている。
【考察】心不全患者に対しては薬剤管理のみならず、全身状態や生活背景をよく観察することが重要である。薬局は患者の一番身近な存在であるためその役割を担うことができ、患者・家族を心理的にサポートすることもできる。心不全予防、増悪予防に薬局薬剤師が大きく貢献できることを確信し、心不全パンデミックに立ち向かうためには私達の力が必須だと考えている。また、心不全療養指導士がハブとなり心不全の療養支援の質を向上させていくことが、心不全患者の日常を守ることに繋がると強く感じている。
【症例提示】 80代後半男性、心不全ステージC、明るく話好き、長生きしたいと思っている。
脳卒中、緑内障による失明、陳旧性心筋梗塞、慢性心不全、腹部大動脈瘤等多疾患を併存している。
以前から妻が当薬局を利用しており、来局の度に入退院を繰り返しながら総合病院で加療している患者本人について話していた。数年前に総合病院受診が終了し、転院した時点で患者も当薬局を利用するようになり、訪問薬剤管理指導を開始した。その後しばらくして血圧上昇、体重増加、下腿浮腫が認められたため早めの受診を促した。その際、医師と薬剤師が相談しながら薬剤の調整をし、増量や追加を行った。その後は症状は改善し落ち着いて過ごしている。現在は変形性腰椎疾患の疼痛コントロールについても支援を行っている。
【考察】心不全患者に対しては薬剤管理のみならず、全身状態や生活背景をよく観察することが重要である。薬局は患者の一番身近な存在であるためその役割を担うことができ、患者・家族を心理的にサポートすることもできる。心不全予防、増悪予防に薬局薬剤師が大きく貢献できることを確信し、心不全パンデミックに立ち向かうためには私達の力が必須だと考えている。また、心不全療養指導士がハブとなり心不全の療養支援の質を向上させていくことが、心不全患者の日常を守ることに繋がると強く感じている。
