講演情報
[P-038-B]慢性腎臓病に関する患者認識と服薬アドヒアランスの関連性評価
○竹田 あかり1, 伊藤 将2, 月岡 良太2, 長谷川 佳孝2, 大石 美也2 (1.アイングループ (株)アインファーマシーズ アイン薬局くまもと県北病院店, 2.アイングループ (株)アインホールディングス)
【目的】慢性腎臓病(CKD)の発症や悪化の予防には、薬物療法のアドヒアランス(以下、Ad)向上を含む生活習慣病(以下、NCDs)の管理が重要である。本研究では、CKD に関する患者認識と NCDs 治療薬の Ad との関係性を評価し、CKD 予防に向けて薬局薬剤師が果たすべき役割を考察した。
【方法】2025 年 4月 8 日~5 月 10 日にアイン薬局済生会下関病院店に来局した患者に匿名回答のアンケートを行い、「Ad の自己評価(4 項目)」、CKD 知識の 4 分類(「基本的な疾患の理解(4 項目)」、「原因・リスクの理解(4 項目)」、「進行予防に関する理解(4 項目)」、「薬剤使用時の注意点(2 項目)」)について、5 段階評価(1 点:不良~5 点:良好)で回答を得た。NCDs 治療中の患者を対象とし、年齢(70 歳以上・未満)および性別で群分けし、Welch’s t 検定により知識点数の群間差を比較した。さらに、Ad を従属変数、CKD 知識 4 分類を独立変数、年齢と性別を調整変数とする重回帰分析を行い、Ad との関連を検討した。有意水準は 0.05 とした(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0272)。
【結果】有効回答 89 名のうち、NCDs 治療中の患者は 55 名(61.8%)であった。70 歳未満よりも 70 歳以上の方が「基本的な疾患の理解」「原因・リスクの理解」の点数が有意に高かった。重回帰分析より、「進行予防に関する理解」が「Ad の自己評価」に対して、有意に正の相関を示した(推定値:0.508、p < 0.046)。
【考察】本研究の結果から、70 歳未満の患者に対して CKD の理解を促進する必要性が示唆された。さらに、NCDs 治療薬使用者に対して「進行予防に関する理解」を深めることで、アドヒアランスの向上につながる可能性が明らかとなった。これらの知見を踏まえ、薬局薬剤師が患者への CKD に関する啓発活動を強化することが、アドヒアランスの向上、ひいては CKD 予防に重要であると考えられる。
【方法】2025 年 4月 8 日~5 月 10 日にアイン薬局済生会下関病院店に来局した患者に匿名回答のアンケートを行い、「Ad の自己評価(4 項目)」、CKD 知識の 4 分類(「基本的な疾患の理解(4 項目)」、「原因・リスクの理解(4 項目)」、「進行予防に関する理解(4 項目)」、「薬剤使用時の注意点(2 項目)」)について、5 段階評価(1 点:不良~5 点:良好)で回答を得た。NCDs 治療中の患者を対象とし、年齢(70 歳以上・未満)および性別で群分けし、Welch’s t 検定により知識点数の群間差を比較した。さらに、Ad を従属変数、CKD 知識 4 分類を独立変数、年齢と性別を調整変数とする重回帰分析を行い、Ad との関連を検討した。有意水準は 0.05 とした(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0272)。
【結果】有効回答 89 名のうち、NCDs 治療中の患者は 55 名(61.8%)であった。70 歳未満よりも 70 歳以上の方が「基本的な疾患の理解」「原因・リスクの理解」の点数が有意に高かった。重回帰分析より、「進行予防に関する理解」が「Ad の自己評価」に対して、有意に正の相関を示した(推定値:0.508、p < 0.046)。
【考察】本研究の結果から、70 歳未満の患者に対して CKD の理解を促進する必要性が示唆された。さらに、NCDs 治療薬使用者に対して「進行予防に関する理解」を深めることで、アドヒアランスの向上につながる可能性が明らかとなった。これらの知見を踏まえ、薬局薬剤師が患者への CKD に関する啓発活動を強化することが、アドヒアランスの向上、ひいては CKD 予防に重要であると考えられる。
