講演情報
[P-039-C]保険薬局における心不全患者へのチェックシートの活用 ~活用状況と心不全療養指導士を中心とした対応について~
○綱川 友季1, 小曽根 恵美子1, 寺戸 靖1, 田中 直哉2, 加藤 誠一1, 近藤 澄子1 (1.(株)ピノキオ薬局, 2.(株)ピノキオファルマ)
【目的】近年、保険薬局において医療機関と連携した、心不全患者に対する療養指導が重要視されている。当薬局では心不全に関する社内研修を通して、現在3名の心不全療養指導士(CHFE)が在籍し、CHFEが中心となり、心不全患者への支援を行っている。その関わりの一つとして、2023年2月から心不全患者へのフォローを目的とした心不全チェックシート(以下、シート)を導入し、その活用状況について調査した。
【方法】シートは血圧、体重、むくみ、息切れ、極度の疲労感の変化を記載出来る様式とし、当薬局46店舗に導入した。2023年2月1日から2025年1月31日に来局したシートを活用した心不全患者251名について、薬歴より対応状況を調査した。
【結果】シートを活用してフォローした患者のうち有症状者は、血圧変化4名、体重変化23名、むくみ31名、息切れ25名、極度の疲労感5名であった。そのうちの2例を以下に示す。
症例1:70代女性、むくみがあり、足の重さを感じていた。医師より毎日常に座って過ごす影響があると連絡があり、CHFEと相談し、心臓に負担がかからない運動を提案した。2週間後、むくみは改善、体重は2kg減少し、その後も運動を継続している。
症例2:70代女性、息切れがあり、塩分摂取量が多いと医師から指摘。CHFEと相談し、随時尿の検査と塩分チェックシートの結果を用いて減塩指導を継続した。3か月後、随時尿から算出した推算一日食塩摂取量が16.9gから8.2gに減少した。
【考察】シートの活用により患者の変化を把握し、フォローに繋げる事が出来た。医療機関と連携して、心不全患者をフォローしていくことは、患者の状態確認や食事・運動指導等の療養指導において有用である。今後は、更なるシートの活用とCHFEが関わりより細やかな指導が出来るようにして、心不全患者の状態悪化を防いでいきたい。
【方法】シートは血圧、体重、むくみ、息切れ、極度の疲労感の変化を記載出来る様式とし、当薬局46店舗に導入した。2023年2月1日から2025年1月31日に来局したシートを活用した心不全患者251名について、薬歴より対応状況を調査した。
【結果】シートを活用してフォローした患者のうち有症状者は、血圧変化4名、体重変化23名、むくみ31名、息切れ25名、極度の疲労感5名であった。そのうちの2例を以下に示す。
症例1:70代女性、むくみがあり、足の重さを感じていた。医師より毎日常に座って過ごす影響があると連絡があり、CHFEと相談し、心臓に負担がかからない運動を提案した。2週間後、むくみは改善、体重は2kg減少し、その後も運動を継続している。
症例2:70代女性、息切れがあり、塩分摂取量が多いと医師から指摘。CHFEと相談し、随時尿の検査と塩分チェックシートの結果を用いて減塩指導を継続した。3か月後、随時尿から算出した推算一日食塩摂取量が16.9gから8.2gに減少した。
【考察】シートの活用により患者の変化を把握し、フォローに繋げる事が出来た。医療機関と連携して、心不全患者をフォローしていくことは、患者の状態確認や食事・運動指導等の療養指導において有用である。今後は、更なるシートの活用とCHFEが関わりより細やかな指導が出来るようにして、心不全患者の状態悪化を防いでいきたい。
