講演情報
[P-043-A]服薬負担感とアドヒアランスの関連性調査
○袖田 刻杜1, 伊藤 将2, 月岡 良太2, 長谷川 佳孝2, 大石 美也2 (1.アイングループ (株)アインファーマシーズ アイン薬局 遠軽店, 2.アイングループ (株)アインホールディングス)
【目的】薬物治療の効果を最大化するには、服薬アドヒアランス(Ad)の維持・向上が重要である。しかし、複雑な服用方法や副作用への懸念が患者の負担となり、Adを低下させる可能性がある。そこで本研究では、患者が感じる負担感の構造を明らかにし、Adとの関連性を分析することで、薬局薬剤師が果たすべき役割について考察することを目的とした。
【方法】2024年4月10日~5月16日にアイン薬局遠軽店に来局した定期服薬患者123名を対象に、Adや服薬負担感(17項目)を5段階評価(1:全く当てはまらない~5:かなり当てはまる)するアンケートを匿名状態で実施した。Adは、「服薬時間や回数に対する遵守困難」に対する回答から、高Ad群(1点)と低Ad群(それ以外)に群分けした。また、高Ad群か否かを目的変数、服薬負担感に対する設問項目への回答を因子分析して抽出された因子、性別等を説明変数としたロジスティック回帰分析(有意水準0.05)を行い、服薬負担感がAdに及ぼす影響を検討した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0267)。
【結果】服薬負担感に関する因子として「服薬に対する負担感」「経済的な負担感」「安全性に対する不安」「服薬継続への心理的障壁」の4つが抽出された。また、ロジスティック回帰分析より、Adに対して男性(OR:1.24、95%信頼区間:1.05-1.46)、服薬継続への心理的障壁(1.20、1.10-1.31)が有意に関係することが示された。
【考察】本研究より、服薬負担感の因子のうち「服薬継続への心理的障壁」がAd低下に影響する可能性が示された。したがって、薬局薬剤師はかかりつけ薬剤師として患者に寄り添い、理解しやすい情報提供と気軽な相談体制の構築などで信頼関係を築くことが重要と考える。
【方法】2024年4月10日~5月16日にアイン薬局遠軽店に来局した定期服薬患者123名を対象に、Adや服薬負担感(17項目)を5段階評価(1:全く当てはまらない~5:かなり当てはまる)するアンケートを匿名状態で実施した。Adは、「服薬時間や回数に対する遵守困難」に対する回答から、高Ad群(1点)と低Ad群(それ以外)に群分けした。また、高Ad群か否かを目的変数、服薬負担感に対する設問項目への回答を因子分析して抽出された因子、性別等を説明変数としたロジスティック回帰分析(有意水準0.05)を行い、服薬負担感がAdに及ぼす影響を検討した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0267)。
【結果】服薬負担感に関する因子として「服薬に対する負担感」「経済的な負担感」「安全性に対する不安」「服薬継続への心理的障壁」の4つが抽出された。また、ロジスティック回帰分析より、Adに対して男性(OR:1.24、95%信頼区間:1.05-1.46)、服薬継続への心理的障壁(1.20、1.10-1.31)が有意に関係することが示された。
【考察】本研究より、服薬負担感の因子のうち「服薬継続への心理的障壁」がAd低下に影響する可能性が示された。したがって、薬局薬剤師はかかりつけ薬剤師として患者に寄り添い、理解しやすい情報提供と気軽な相談体制の構築などで信頼関係を築くことが重要と考える。
