講演情報
[P-045-C]注意欠如多動症患者および保護者からの相談への対応事例調査
○竹内 瑠璃1, 伊藤 将2, 月岡 良太2, 長谷川 佳孝2, 大石 美也2 (1.アイングループ (株)アイン中央 アイン薬局 仁連店, 2.アイングループ (株)アインホールディングス)
【目的】薬局薬剤師は、注意欠如多動症(ADHD)患者やその家族から相談を受ける機会があるが、その実態はほとんど明らかになっていない。そこで、ADHD患者および保護者からの相談への対応事例を調査した。
【方法】2025年4月28日~5月28日に、当社グループが北関東地域で運営する保険薬局70店舗に所属する薬剤師を対象に社内イントラネットで匿名状態でのアンケートを実施し、ADHD患者および保護者からの相談への対応事例を収集した。対応経験のある薬剤師から、「事例内容」「連携が必要と思う職種」の回答を得た。なお、複数事例の提出による重複を許容して集計した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0282)。
【結果】回答者37名のうち、10名(27.0%)に患者や保護者からの相談対応経験があった。経験者が回答した事例12件のうち7件(58.3%)は「副作用に関する相談」であり、「服薬による食欲低下」4件、「眠気のため小学校で寝てしまうことが多い」1件、「その他」2件が報告された。残り5件(41.7%)は「服薬困難に関する相談」であり、「薬剤が苦くて飲んでくれない」が2件、「用法容量の頻回変更への不安」「自己調節のやり方がわからない」「そもそも服薬を忘れてしまう」がそれぞれ1件であった。薬剤師の対応は「詳細な薬効や副作用の説明(7件,58.3%)」が最も多く、医師との連携が2件(16.7%)であった。また、回答者10名が考える「連携が必要な職種」は、医師(10件, 100.0%)が最も多く、次いで学校関係者(9件, 90.0%)であった。
【考察】薬局薬剤師は、ADHD患者と家族から副作用の相談を多く受け、詳細な説明で対応するとともに、食欲不振や眠気などが日常生活に影響することを懸念して、患者が通う学校関係者との連携の必要性も強く意識していた。このことから、薬局薬剤師は治療上の必要性だけでなく、患者QOLに留意した相談対応や多職種連携を意識している可能性が示唆された。
【方法】2025年4月28日~5月28日に、当社グループが北関東地域で運営する保険薬局70店舗に所属する薬剤師を対象に社内イントラネットで匿名状態でのアンケートを実施し、ADHD患者および保護者からの相談への対応事例を収集した。対応経験のある薬剤師から、「事例内容」「連携が必要と思う職種」の回答を得た。なお、複数事例の提出による重複を許容して集計した(アイングループ医療研究倫理審査委員会承認番号:AHD-0282)。
【結果】回答者37名のうち、10名(27.0%)に患者や保護者からの相談対応経験があった。経験者が回答した事例12件のうち7件(58.3%)は「副作用に関する相談」であり、「服薬による食欲低下」4件、「眠気のため小学校で寝てしまうことが多い」1件、「その他」2件が報告された。残り5件(41.7%)は「服薬困難に関する相談」であり、「薬剤が苦くて飲んでくれない」が2件、「用法容量の頻回変更への不安」「自己調節のやり方がわからない」「そもそも服薬を忘れてしまう」がそれぞれ1件であった。薬剤師の対応は「詳細な薬効や副作用の説明(7件,58.3%)」が最も多く、医師との連携が2件(16.7%)であった。また、回答者10名が考える「連携が必要な職種」は、医師(10件, 100.0%)が最も多く、次いで学校関係者(9件, 90.0%)であった。
【考察】薬局薬剤師は、ADHD患者と家族から副作用の相談を多く受け、詳細な説明で対応するとともに、食欲不振や眠気などが日常生活に影響することを懸念して、患者が通う学校関係者との連携の必要性も強く意識していた。このことから、薬局薬剤師は治療上の必要性だけでなく、患者QOLに留意した相談対応や多職種連携を意識している可能性が示唆された。
