講演情報
[P-060-C]調剤インシデント防止に向けた処方入力支援機器導入の効果と今後の課題
○滝谷 洋明1, 奥 雅裕2, 高橋 正典3, 内山 寛之4, 藤田 恭平4, 門馬 忠弘5, 井野 千枝子2 (1.(株)なの花北海道 なの花薬局小樽花園店, 2.(株)なの花北海道 事業部, 3.なの花薬局余市店, 4.札幌北円山店, 5.美しが丘店)
【目的】処方入力内容と連動した調剤支援機器の普及が進む中、調剤インシデント防止にはレセコンへの処方入力ミスの削減が極めて重要である。しかし、従来の手作業による入力では処方入力ミスの完全な防止は困難であり、処方入力支援機器を導入する薬局は増加している。今回の研究は、処方入力支援機器の導入がどの程度処方入力ミスの減少に寄与するか明らかにすることを目的とした。
【方法】2022年から2024年までの3年間、当社の道央エリアにおいて発生した調剤インシデント報告のうち、処方入力ミスが原因とされる事例を抽出し、年度別にその発生率を比較した。調査期間中、2023年4月までにOCR処方入力支援機器を約半数の店舗に、QRコードリーダー処方入力支援機器の導入店舗と併せて約9割の店舗に処方入力支援機器を導入した。
これにより、処方入力支援機器の導入が処方入力ミスの減少に与える影響を検証した。
【結果】処方箋1万枚あたりの処方入力ミスが原因とされる調剤インシデントの発生率は、2022年と比較して2023年は6割、2024年は4割減少した。
【考察】2023年以降の発生率の減少状況より、処方入力支援機器の導入は処方入力ミスを半数程度減少させる可能性があると考えられる。2023年と比較して2024年に発生率が増加したのは、レセコンの更新時期が重なったことによる操作不慣れが一因と考えられる。今後、電子処方箋の普及により更なる処方入力ミス削減が期待される一方で、人的作業は避けられず一定のリスクは残ることから、機器を操作するスタッフの教育も重要と考える。
【方法】2022年から2024年までの3年間、当社の道央エリアにおいて発生した調剤インシデント報告のうち、処方入力ミスが原因とされる事例を抽出し、年度別にその発生率を比較した。調査期間中、2023年4月までにOCR処方入力支援機器を約半数の店舗に、QRコードリーダー処方入力支援機器の導入店舗と併せて約9割の店舗に処方入力支援機器を導入した。
これにより、処方入力支援機器の導入が処方入力ミスの減少に与える影響を検証した。
【結果】処方箋1万枚あたりの処方入力ミスが原因とされる調剤インシデントの発生率は、2022年と比較して2023年は6割、2024年は4割減少した。
【考察】2023年以降の発生率の減少状況より、処方入力支援機器の導入は処方入力ミスを半数程度減少させる可能性があると考えられる。2023年と比較して2024年に発生率が増加したのは、レセコンの更新時期が重なったことによる操作不慣れが一因と考えられる。今後、電子処方箋の普及により更なる処方入力ミス削減が期待される一方で、人的作業は避けられず一定のリスクは残ることから、機器を操作するスタッフの教育も重要と考える。
