講演情報
[P-061-A]保険薬局におけるプレアボイド事例報告の収集と分析
○北條 大介1, 横田 淳子1, 風間 咲希2, 川島 誠1, 山本 雄一郎3, 小湊 英範2 (1.(株)スギ薬局, 2.スギホールディング(株), 3.(株)ファルマウニオン)
【目的】2018年度診療報酬改定時に新設された「地域支援体制加算」の施設基準の一つとして「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組」があり薬局薬剤師にはこれまで以上にプレアボイドを意識した薬学的管理が求められている。そこで、薬物治療の質と安全性の向上を目的に保険薬局グループとしてプレアボイド事例を収集、分析し、さらに事例集を作成、発信したので報告する。
【方法】調査期間は2022年8月1日~2025年2月28日。旧I&H株式会社で報告されたプレアボイド事例を収集し、年齢、性別、介入内容、介入要因、副作用回避事例等で分類し、分析した。さらに2022年度、2023年度において、各々20事例を取り上げて事例集を作成し、旧I&H株式会社のホームページに掲載した。また、多くの薬剤師に周知するためにX(旧Twitter)で情報発信した。
【結果】652件の事例を収集した。年齢は70代が最も多く70代以上で全体の53.4%を占めた。介入内容は薬剤変更・薬剤中止が最も多く61.2%であった。介入要因は同種同効薬重複(12.6%)、誤処方(11.8%)、特殊な状況(腎機能低下等)(11.5%)、過量投与(11.2%)、禁忌(10.6%)が多かった。副作用回避事例では副作用既往歴と腎機能低下例が各々40%であった。
【考察】介入要因として同種同効薬重複や誤処方、腎機能低下等の要因、過量投与、禁忌が多かったことからこれらの問題を含んでいる処方が多いことが示唆された。副作用回避事例における腎機能低下例ではCrやeGFRなどの検査値をもとに介入している例が多く、薬剤師における検査値の定期的な確認、その数値に基づく評価が重要であることが示唆された。また、事例集はXにおいて約3万回の閲覧があり「勉強になった」、「多くの薬剤師に知ってほしい」等のコメントが多かったことから、多くの薬剤師の研鑽に貢献できたと考える。以上のことからプレアボイド事例分析は薬物治療の質と安全性の向上に寄与できると考えられる。
【方法】調査期間は2022年8月1日~2025年2月28日。旧I&H株式会社で報告されたプレアボイド事例を収集し、年齢、性別、介入内容、介入要因、副作用回避事例等で分類し、分析した。さらに2022年度、2023年度において、各々20事例を取り上げて事例集を作成し、旧I&H株式会社のホームページに掲載した。また、多くの薬剤師に周知するためにX(旧Twitter)で情報発信した。
【結果】652件の事例を収集した。年齢は70代が最も多く70代以上で全体の53.4%を占めた。介入内容は薬剤変更・薬剤中止が最も多く61.2%であった。介入要因は同種同効薬重複(12.6%)、誤処方(11.8%)、特殊な状況(腎機能低下等)(11.5%)、過量投与(11.2%)、禁忌(10.6%)が多かった。副作用回避事例では副作用既往歴と腎機能低下例が各々40%であった。
【考察】介入要因として同種同効薬重複や誤処方、腎機能低下等の要因、過量投与、禁忌が多かったことからこれらの問題を含んでいる処方が多いことが示唆された。副作用回避事例における腎機能低下例ではCrやeGFRなどの検査値をもとに介入している例が多く、薬剤師における検査値の定期的な確認、その数値に基づく評価が重要であることが示唆された。また、事例集はXにおいて約3万回の閲覧があり「勉強になった」、「多くの薬剤師に知ってほしい」等のコメントが多かったことから、多くの薬剤師の研鑽に貢献できたと考える。以上のことからプレアボイド事例分析は薬物治療の質と安全性の向上に寄与できると考えられる。
