講演情報
[P-062-B]社内過誤報告データにおける「半分・倍」の数の誤りについての分析
○井村 茄奈1, 井上 奏2 (1.(株)共栄堂 共栄堂薬局みずほ店, 2.ホーム調剤薬局)
【目的】過誤撲滅に資するよう当社では報告された過誤を集計し纏めたレポートを社内へ毎月フィードバックしている。その備考欄の記載には正しい調剤数に対し半分や倍の数とした誤り(半分・倍の誤り)が散見される。一つの過誤の型となっている可能性があるため、半分・倍の誤りがどの程度起きているのかの把握と、どのような状況で起こるのかを考察し業務改善の基礎資料とする事を目的とした。
【方法】2019年2月から2024年2月までの当社過誤報告データを参照し、備考欄への半分・倍の誤りの記載について誤りの種類(錠剤等計数誤り・交付漏れ・散剤液剤秤量等誤りなど)を加味し集計し分析を行った。
【結果】全ての報告数に対する半分・倍の誤りの件数の割合は12%だった。その中での誤りの種類毎の割合は、錠剤等計数誤り94%、交付漏れ3%、散剤液剤秤量等誤り2%等だった。誤った数を半分または倍とした件に分けると、半分とした件が82%と多くを占めた。具体的には、ニフェジピンCR錠40mg・98錠交付を49錠とした件(錠剤等計数誤り)等があった。一方、全ての報告の中で最も多かった「錠剤等計数誤り」(29%)のうち半分・倍の誤りは38%を占め、取揃え時の計数の際半分や倍としてしまう誤りの発生率が高い事が示された。
【考察】半分・倍の誤りへの対策が過誤削減へ一定の影響を与えると考えられる。取揃え後の検算不足が原因だが、それまでの過程を考えると、報告例の処方薬は1日量が2錠か1錠、用法は2回か1回があり得るが、慣れや思い込みで「2」と「1」を取違えると考えられる。また、14錠シートで取り揃える場合にも、計算の過程で混乱を生じると推測される。錠剤等計数の際に半分にしてしまう誤りが多いこと・処方箋記載の数字を見てから「簡単な」計算を行い取揃える過程においてこのような誤りの素因が潜むこと・取揃え後の検算の重要性を再認識の上取揃え作業に臨むべきである。
【方法】2019年2月から2024年2月までの当社過誤報告データを参照し、備考欄への半分・倍の誤りの記載について誤りの種類(錠剤等計数誤り・交付漏れ・散剤液剤秤量等誤りなど)を加味し集計し分析を行った。
【結果】全ての報告数に対する半分・倍の誤りの件数の割合は12%だった。その中での誤りの種類毎の割合は、錠剤等計数誤り94%、交付漏れ3%、散剤液剤秤量等誤り2%等だった。誤った数を半分または倍とした件に分けると、半分とした件が82%と多くを占めた。具体的には、ニフェジピンCR錠40mg・98錠交付を49錠とした件(錠剤等計数誤り)等があった。一方、全ての報告の中で最も多かった「錠剤等計数誤り」(29%)のうち半分・倍の誤りは38%を占め、取揃え時の計数の際半分や倍としてしまう誤りの発生率が高い事が示された。
【考察】半分・倍の誤りへの対策が過誤削減へ一定の影響を与えると考えられる。取揃え後の検算不足が原因だが、それまでの過程を考えると、報告例の処方薬は1日量が2錠か1錠、用法は2回か1回があり得るが、慣れや思い込みで「2」と「1」を取違えると考えられる。また、14錠シートで取り揃える場合にも、計算の過程で混乱を生じると推測される。錠剤等計数の際に半分にしてしまう誤りが多いこと・処方箋記載の数字を見てから「簡単な」計算を行い取揃える過程においてこのような誤りの素因が潜むこと・取揃え後の検算の重要性を再認識の上取揃え作業に臨むべきである。
