講演情報
[P-069-C]お薬手帳未持参の患者に対するマイナンバーカードでの併用薬確認の有用性に関しての調査
○星野 真里奈1, 内藤 友博2 (1.(株)なの花東日本 なの花薬局横浜ベイクォーター店, 2.人材開発部)
【目的】若年者を中心にお薬手帳を携帯しない患者が一定数いる。また、初回問診票への併用薬の記載が、正確でないものがある。保険証廃止に伴い、マイナンバーを携帯する患者が増えていくことが想定される。そこで、問診票の記載内容とマイナンバー薬剤情報を比較し、お薬手帳未持参の患者に対するマイナンバーカード薬剤情報の有用性について検討する。
【方法】なの花薬局横浜ベイクォーター店に2024年12月20日から2025年3月12日に来局した新規患者で、マイナンバー薬剤情報提供に同意し、かつ直近3か月間の薬剤情報(以下、3か月情報)がある341名のうち、新規来局時に併用薬があり手帳を持参しなかった70名を対象とし、問診票及び、薬歴情報、3ヶ月情報について、調査、解析を行う。
【結果】問診票の併用薬欄に医薬品名が正確に記載されていた割合は37.1%(26件)、併用薬はないと記載したが、3か月情報や聞き取りにより併用薬が発覚した割合は15.7%(11件)、併用薬はあると記載したが、医薬品名を記載してない、もしくは記載に漏れがある割合は47.1%(33件)であった。3か月情報から重複や相互作用等が判明した症例は9件、うち処方変更に至った症例は3件であった。一方、3か月薬剤情報に記載されてない併用薬が、問診票や聞き取りで見つかった症例は6件であった。
【考察】本研究より、過半数の患者で問診票による正確な併用薬確認ができないことが分かった。3か月情報の活用により、問診票では把握できない重複や相互作用が発見できたことから、手帳未持参患者のマイナンバーカード薬剤情報の有用性が示された。しかしながら、薬剤情報反映までのタイムラグや、情報取得期間以前に処方された薬の確認漏れ等により、併用薬確認が正確にできていなかったことから、電子薬剤登録の迅速化、薬剤情報取得期間の延長、手帳との併用等の対策が必要と思われる。
【方法】なの花薬局横浜ベイクォーター店に2024年12月20日から2025年3月12日に来局した新規患者で、マイナンバー薬剤情報提供に同意し、かつ直近3か月間の薬剤情報(以下、3か月情報)がある341名のうち、新規来局時に併用薬があり手帳を持参しなかった70名を対象とし、問診票及び、薬歴情報、3ヶ月情報について、調査、解析を行う。
【結果】問診票の併用薬欄に医薬品名が正確に記載されていた割合は37.1%(26件)、併用薬はないと記載したが、3か月情報や聞き取りにより併用薬が発覚した割合は15.7%(11件)、併用薬はあると記載したが、医薬品名を記載してない、もしくは記載に漏れがある割合は47.1%(33件)であった。3か月情報から重複や相互作用等が判明した症例は9件、うち処方変更に至った症例は3件であった。一方、3か月薬剤情報に記載されてない併用薬が、問診票や聞き取りで見つかった症例は6件であった。
【考察】本研究より、過半数の患者で問診票による正確な併用薬確認ができないことが分かった。3か月情報の活用により、問診票では把握できない重複や相互作用が発見できたことから、手帳未持参患者のマイナンバーカード薬剤情報の有用性が示された。しかしながら、薬剤情報反映までのタイムラグや、情報取得期間以前に処方された薬の確認漏れ等により、併用薬確認が正確にできていなかったことから、電子薬剤登録の迅速化、薬剤情報取得期間の延長、手帳との併用等の対策が必要と思われる。
