講演情報
[P-071-B]立地に依存しない保険薬局の選択理由
○吉識 友紀1, 渡邊 郁生1, 山口 寿理1, 森田 知菜美1, 内田 美恵子1, 小林 佳恵1, 土切 正紘2, 原 健太郎3 (1.(株)アイセイ薬局 石神井公園店, 2.首都圏西東京支店, 3.近畿西支店)
【目的】「患者のための薬局ビジョン」では、薬局機能の「門前」から「かかりつけ」「地域」への転換が示されている。一方、薬局選択の主因は依然立地であるとの報告もある。そこで本研究では、同一建物以外の医療機関が発行した処方箋(以下「面処方」という)を持参した患者を対象に、薬局選択理由を調査し、立地以外の要因を明らかにすることを目的とした。また、当薬局は2024年11月に移転したことから、来局期間別での薬局選択理由の違いを考察した。
【方法】対象は、移転後面処方を持参して2回以上来局した患者である。2025年1月~4月に、同意を得た患者またはその家族153名にアンケートを実施した。うち、有効回答141名分を分析した。
【結果】薬局選択の最大理由(単一回答)では、立地要因である「病院から近い」(33%)、「自宅等から近い」(18%)に続き、薬剤師の対応に関係する「待ち時間が短い」(14%)、「信頼できる薬剤師がいる」(9%)、「調剤予約」(6%)「職員の雰囲気」(4%)だった。
来局期間別(移転前から来局99名:移転後から来局42名)に分析すると、移転前から来局群と移転後の来局群を比較すると「病院と連携」(31%:19%)、「信頼できる薬剤師がいる」(29%:17%)、「在庫のない薬でも対応」(28%:17%)、「調剤予約」(28%:12%)が高い値となった。逆に移転後から来局群では立地要因や電子決済等の付加サービスが優勢な理由であった。
【考察】本研究により、病院や自宅から近いという条件は、薬局を選択する理由として大きなポイントである一方で、継続的な来局が見られる患者にとっては、薬剤師の専門性や信頼性が薬局選択の重要な基盤となっていることが示唆される。かかりつけ薬局として選ばれるためには、利便性の向上とともに、質の高い医療提供体制の構築が不可欠であると考えられる。
【方法】対象は、移転後面処方を持参して2回以上来局した患者である。2025年1月~4月に、同意を得た患者またはその家族153名にアンケートを実施した。うち、有効回答141名分を分析した。
【結果】薬局選択の最大理由(単一回答)では、立地要因である「病院から近い」(33%)、「自宅等から近い」(18%)に続き、薬剤師の対応に関係する「待ち時間が短い」(14%)、「信頼できる薬剤師がいる」(9%)、「調剤予約」(6%)「職員の雰囲気」(4%)だった。
来局期間別(移転前から来局99名:移転後から来局42名)に分析すると、移転前から来局群と移転後の来局群を比較すると「病院と連携」(31%:19%)、「信頼できる薬剤師がいる」(29%:17%)、「在庫のない薬でも対応」(28%:17%)、「調剤予約」(28%:12%)が高い値となった。逆に移転後から来局群では立地要因や電子決済等の付加サービスが優勢な理由であった。
【考察】本研究により、病院や自宅から近いという条件は、薬局を選択する理由として大きなポイントである一方で、継続的な来局が見られる患者にとっては、薬剤師の専門性や信頼性が薬局選択の重要な基盤となっていることが示唆される。かかりつけ薬局として選ばれるためには、利便性の向上とともに、質の高い医療提供体制の構築が不可欠であると考えられる。
