講演情報
[P-084-C]在宅自己注射を行う血友病患者への薬局薬剤師の関わり
○伊東 里絵, 樋口 秀太郎, 薬師神 壮 ((株)タカラ薬局 九大病院前)
【背景】血友病患者・患者家族は病気を熟知し、薬剤への意識が高いことが多く、薬局薬剤師が血友病治療に携わる機会は少ない。血友病の多くの患者・患者家族は自宅にて自己注射を行っている。薬剤の管理方法・投与方法に纏わる細かな疑問・不安を取り除く事により安全な薬物治療の支援となった事例を挙げる。
【事例】10代男性、ロノクトコグアルファ使用中。患者家族より注射を打つ速度は今まであまり確認したことがなく自己流だが、どのくらいの速さが正解か教えてほしい、また保管する注射の数が多く、冷蔵庫内の置き場に迷う。家庭用冷蔵庫内でどの位置に保管するのが良いかとの質問があった。注射速度に関しては、添付文書では「緩徐に静注内に注射」とある為、文献等確認し5~10mlの静脈注射の際、3~5分程度かけて投与すると良いと説明した。説明通りの速度で投与継続していることを患者家族より確認した。家庭用冷蔵庫の保管位置に関しては、患者使用の冷蔵庫メーカーへ確認し、冷蔵庫の温度は一般的に約3~6℃に設定されており、チルド室(適正温度0℃)・パーシャル室(適正温度-3℃)・吹き出し口(冷蔵庫内で最も冷えやすい)・冷蔵庫のドアポケット(ドアの開閉により温度変化を受けやすい)付近を避けて保管するよう説明した。その後患者家族は、以前まで吹き出し口付近でも保管していたが、冷蔵庫内の吹き出し口を避け薬剤を保管することにより過冷却を避けることができた。
【考察】血友病の治療に使われる医薬品の多くは、温度管理が必要であること・自己注射であることから、患者・患者家族は医薬品の管理保管・投与方法に非常に気を配っていることがわかった。その中で発生する疑問に対して、薬剤師が服薬指導時にエビデンスを踏まえて回答することが、患者・患者家族との信頼関係を構築につながり、適切な薬物使用の実施を継続させる一因となると考える。
【事例】10代男性、ロノクトコグアルファ使用中。患者家族より注射を打つ速度は今まであまり確認したことがなく自己流だが、どのくらいの速さが正解か教えてほしい、また保管する注射の数が多く、冷蔵庫内の置き場に迷う。家庭用冷蔵庫内でどの位置に保管するのが良いかとの質問があった。注射速度に関しては、添付文書では「緩徐に静注内に注射」とある為、文献等確認し5~10mlの静脈注射の際、3~5分程度かけて投与すると良いと説明した。説明通りの速度で投与継続していることを患者家族より確認した。家庭用冷蔵庫の保管位置に関しては、患者使用の冷蔵庫メーカーへ確認し、冷蔵庫の温度は一般的に約3~6℃に設定されており、チルド室(適正温度0℃)・パーシャル室(適正温度-3℃)・吹き出し口(冷蔵庫内で最も冷えやすい)・冷蔵庫のドアポケット(ドアの開閉により温度変化を受けやすい)付近を避けて保管するよう説明した。その後患者家族は、以前まで吹き出し口付近でも保管していたが、冷蔵庫内の吹き出し口を避け薬剤を保管することにより過冷却を避けることができた。
【考察】血友病の治療に使われる医薬品の多くは、温度管理が必要であること・自己注射であることから、患者・患者家族は医薬品の管理保管・投与方法に非常に気を配っていることがわかった。その中で発生する疑問に対して、薬剤師が服薬指導時にエビデンスを踏まえて回答することが、患者・患者家族との信頼関係を構築につながり、適切な薬物使用の実施を継続させる一因となると考える。
