講演情報
[P-085-A]炎症性腸疾患に対する生物学的製剤の適正使用及び安全管理
○稲葉 喬希1, 千葉 ゆか4, 赤坂 英貴1, 遠山 翔一1, 桜庭 麻里恵1, 井上 冬彦2, 深田 雅之2,3, 渡邉 めぐみ2, 徳永 雄三4 (1.(株)徳永薬局 綱島店, 2.医療法人 井上胃腸内科クリニック, 3.JCHO 東京山手メディカルセンター, 4.(株)徳永薬局)
【目的】 近年、保険薬局においても生物学的製剤の取り扱い品目数が増加している。生物学的製剤の適正使用には、薬局スタッフ全員が各免疫製剤の特性を十分に理解し適切な情報提供及び品質管理が必要である。現在当薬局で扱っている6種類の生物学的製剤について、店舗スタッフ全員に共有を行うためにあらためて適正使用の推進のための準備を行ったので報告する。
【方法】 2024年12月より次の取り組みを行った。生物学的製剤調剤に関する手順書及びマニュアルの作成、薬歴記載時のテンプレート化をした。また、患者ごとに個人ファイルを作成しファイル内に「初回交付時注意事項を記した文書」「製剤ごとの投薬時確認リスト・次回来局時の持ち物リスト」「廃棄袋」を用意した。
【結果】 2025年5月現在までに6種14症例の運用を行い次の結果を得られた。患者に対するメリットとして、具体的な時間は測定できていないが、処方箋を受付後に生物学的製剤を患者へ渡す際にかかる時間は大幅に削減できた。他にも投薬時に患者へ行う説明事項の漏れを無くすことができ、保冷バッグ及び使用済みの注射剤の持参を徹底することができた。薬局内におけるメリットとして、薬歴を記載するのに要する時間を削減するだけでなく患者状況を薬局内で円滑に共有し繋げることができた。また、廃棄袋の発注漏れを防ぐことや患者とのトラブルが0件となった。安全管理においても冷蔵庫内を整理することで業務中に起こる調剤過誤や対象医薬品の廃棄等も0件となり、ヒューマンエラーを防ぐことに繋がった。
【考察】生物学的製剤の自己注射が広く扱われ始めた中、当薬局では薬局内での患者情報の共有を達成することができている。今後は薬局内に限らず、近隣の薬局やクリニック、病院への情報提供及び情報共有へ繋げていきたい。地域連携を介し安全かつ適正な薬物治療の提供を推進することが薬剤師の職能として求められていることであろうと考える。
【方法】 2024年12月より次の取り組みを行った。生物学的製剤調剤に関する手順書及びマニュアルの作成、薬歴記載時のテンプレート化をした。また、患者ごとに個人ファイルを作成しファイル内に「初回交付時注意事項を記した文書」「製剤ごとの投薬時確認リスト・次回来局時の持ち物リスト」「廃棄袋」を用意した。
【結果】 2025年5月現在までに6種14症例の運用を行い次の結果を得られた。患者に対するメリットとして、具体的な時間は測定できていないが、処方箋を受付後に生物学的製剤を患者へ渡す際にかかる時間は大幅に削減できた。他にも投薬時に患者へ行う説明事項の漏れを無くすことができ、保冷バッグ及び使用済みの注射剤の持参を徹底することができた。薬局内におけるメリットとして、薬歴を記載するのに要する時間を削減するだけでなく患者状況を薬局内で円滑に共有し繋げることができた。また、廃棄袋の発注漏れを防ぐことや患者とのトラブルが0件となった。安全管理においても冷蔵庫内を整理することで業務中に起こる調剤過誤や対象医薬品の廃棄等も0件となり、ヒューマンエラーを防ぐことに繋がった。
【考察】生物学的製剤の自己注射が広く扱われ始めた中、当薬局では薬局内での患者情報の共有を達成することができている。今後は薬局内に限らず、近隣の薬局やクリニック、病院への情報提供及び情報共有へ繋げていきたい。地域連携を介し安全かつ適正な薬物治療の提供を推進することが薬剤師の職能として求められていることであろうと考える。
